17日に行われたヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント2回戦セカンドレグ、マンチェスター・ユナイテッド対リヴァプールの一戦で、スタンドのファン同士がケンカし、UEFAが調査に動き出したという。『BBC』や『デイリー・メール』などが報じた。

ファーストレグはホームのリヴァプールが2-0と制し、ユナイテッドは本拠地オールド・トラフォードでのセカンドレグで逆転勝利が必要だった。チームの奮起を信じ、スタジアムには計7万5180名の観客が押し寄せる。UEFAによると、大会名がELとなってからの史上最多記録という。

だが、ユナイテッドはFWアンソニー・マルシャルのPKで先制したものの、前半終了間際にMFフィリペ・コウチーニョの同点弾を許してしまう。これで3点が必要になったユナイテッドは万事休す。後半は得点を挙げられず、ベスト16敗退という結果に終わった。

イングランド屈指の名門であるユナイテッドとリヴァプールの対決は、「ナショナルダービー」と呼ばれる伝統の一戦だ。ファン同士のライバル意識も強い。そのアツさが間違った形で発散されてしまったようだ。

『デイリー・メール』によると、試合終盤にラウンド突破を確信した一部のリヴァプールファンが喜びの歌を歌い、リヴァプールの旗をはためかせると、これに怒ったユナイテッドのサポーターが攻撃を仕掛け、リヴァプールファンも応戦。

『BBC』がイアン・デニス記者のレポートとして報じたところによると、両チームの一部ファンたちは殴り合い、さらには座席も投げる暴挙に及んだとのこと。警察が間に入り、「人の壁」をつくって事態を鎮めなければならなかったと報じられている。

これを受け、UEFAはユナイテッドを対象に調査に動き出したとのこと。問題が確認されれば、無観客試合などの処分が科される可能性もある。

敗退したユナイテッドは、ELを制して来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得する夢が潰えた。プレミアリーグでも現在6位に甘んじており、来季は欧州最高峰の舞台であるCLに出場できない可能性が高まっている。