精子バンクに提供し続けた大学生が突然死(画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット)

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中国の名門大学の学生が、精子を提供するために度々訪れていた「精子バンク」の研究室で心臓発作を起こし、死亡した。精子の提供があまりにも高頻度であったことが伝えられている。

2012年2月、中国・湖北省の武漢市にある名門国立大学のひとつ、「武漢大学(Wuhan University)」の医学部に通っていた当時23歳のゼン・ガン(Zheng Gang)さんという学生が、ドナーとして精子を同大学の不妊治療研究施設に提供するにあたり、入室した“個室”で無念にも心臓発作を起こして亡くなっていたことを英メディア『metro.co.uk』が伝えている。

精子バンクではガラス瓶やストロー容器などを手渡され、アダルト本やDVDなどが完備されている個室に入る。プライバシーが尊重されるため、他人の気配のない気の散らない場所で自慰行為に没頭してもらうが、これが災いしたのであろう。2時間経っても部屋から出てこないゼンさんを不審に思ったスタッフが駆け付けた時には、すでに心肺蘇生法もかなわない状態であったという。

ゼンさんは勉学一筋の真面目な男性で、アダルト本の刺激が強すぎたという見方もあったようだが、彼が精子バンクにドナー登録をしたのはそれより1年も前のこと。実は大変なハイペースで精子を提供していたベテランドナーで、亡くなる前の1週間ちょっとの間に4度もの精子提供があったことが分かっている。

医師を目指す自慢の息子を失った遺族は、当然ながら損害賠償金を求めて大学を提訴した。一審で大学は、日本円にして471万円相当の賠償金を遺族に支払うよう命じられたが、これを不服としたのは遺族。二審では1億7500万円を要求したのであった。研究室側からの無理強いの有無が争点となったが、裁判官は「本人の意思で提供を続けていた」と判断。遺族の主張は却下されてしまった。

※ 画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)