家庭ゴミの“開封調査”を行っている自治体がある。後を絶たない不正なゴミ捨てに対し、個人を特定し違反者に是正を呼びかる目的のためだ。テレビ番組『とくダネ!』でこの問題を取り上げたのだが、コメンテーターの社会学者・古市憲寿氏の「開封調査するなら、(ゴミを)分別してくれればいいのに」発言がツイッター上で非難を浴びている。

4月24日放送の『情報プレゼンター とくダネ!』(フジテレビ系)によると、開封調査で個人特定をしているのは政令指定都市20のうち11都市。焼却技術が進んだ高温焼却できる施設を新しく建てるには、莫大な費用を要する。どの自治体も焼却するゴミを減量することで、直近のゴミ問題に対応しようとしているのだ。番組で取材したのは今年2月から有料ゴミ袋を指定した千葉市と、“開封調査”が徹底している横浜市神奈川区。

どちらも共通しているのは分別違反をしているゴミの袋を開封し、個人を特定できるものを探すこと。違反者が特定できると、是正を呼びかける。該当地域に住む住民からは「開封調査はやり過ぎ」との意見がある一方で、「放っておいても違反者は減らないので仕方がない」という声も目立つのだ。

横浜市のある女性は自宅の前がゴミ捨て場で、分別違反のゴミが収集されないと悪臭が酷いため、朝、全て回収されるよう外から眺め、分別違反のゴミを取り除いているという。取材の日は雨だったが、傘をさして黙々と作業を行っていた。

VTRを見終わった後スタジオでは分別の際、個人情報を保護するためにどうしているかが話題になった。どの出演者も“葉書などが多くて、シュレッダーにかけるのも大変だ”などど話している中、コメンテーターの古市憲寿氏は「僕はそのまま捨てている」と言い、続けて「開封調査をするのなら(自治体で)分別してくれればいい、雇用促進にもなるし」と発言。すぐさま周りから“開封調査を、やりたくてやっているわけじゃない”、“税金が高くなる”、“今の季節でも臭いがします”と、異論が続々。しまいには笠井信輔アナから、「古市さん、その意見は間違ってます」とキッパリ否定されていた。

すると放送後のツイッター上では、“ありえない発言”、“品性が知れた”と非難の嵐である。古市氏は昨年起こった小田原市の女子中学生による“学校荒らし”を、「正直言ってカッコイイと感じた」とコメントし、非難を浴びている。前回も今回も共通しているのは古市氏の発言に周りが慌てるだけで、本人は至って平然としていること。24日も笠井アナの言葉には、彼から何の反応も無かったのだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)