ドイツで赤ちゃん用粉ミルク売り切れ続出!その原因は中国に
ドイツのドラッグストアで粉ミルクが売り切れ続出。製造会社では7日間休まず生産を続けているにもかかわらず供給が追いつかない。その理由は中国での需要増加にある。
●赤ちゃんミルクコーナーはからっぽ
ドラッグストアで粉ミルクを買おうと赤ちゃんコーナーへ行くと、棚がからっぽ。もう売り切れかと思いきや、棚には「需要過多による供給問題」とのお知らせの紙が貼(は)ってある。この状況は、今ドイツの都市部でよく見られる。
「こんな状況はいまだかつてありませんでした」とドイツ粉ミルク製造会社大手のMilupaのプレス担当ステファン・ストール氏は語る。2012年末以来、Milupaの売り上げが急増、ある商品の需要は30%も上昇していると言う。
7日間休みなしでフル生産体制を取っても追いつかない状態だ。ウェブサイトには親にむけたおわび文が掲載されている。
●ドイツでベビーブーム? 答えは“No”
需要は国内ではなく外から、しかも中国から来ているのだ。
中国の親たちがなぜドイツからのミルクを買うのか。その背景には、2008年に起きた中国産粉ミルクの大スキャンダルがある。有毒物質「メラミン」を含んだ粉ミルクが原因で乳児6人が死亡、30万人が被害を受けた。
中国産ミルクの信頼は現在でも回復をみず、中国の親たち、特に富裕層が海外産のミルクの買い占めに走っているという。ネットで購入、または旅行者や留学生が買い占めて本国へ送るらしい。これはドイツに限らず、ほか欧州諸国、アメリカ、オーストラリアでも同じ現象が起きている。
※当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。
参考:Chinesen kaufen Deutschen die Babynahrung weg
http://www.welt.de/vermischtes/article115379535/Chinesen-kaufen-Deutschen-die-Babynahrung-weg.html