韓国慶尚南道の昌原市議会は19日、市議会議員42人が3月26日から27日にかけ、8年前に制定した「対馬の日」を記念して対馬を訪問すると発表した。同市議会は対馬の韓国領有を主張しており、訪問は新たな摩擦を生むのではないかと懸念されている。複数の韓国メディアが報じた。

 対馬を訪問するのは、市議会議員55人のうち個人的な事情により欠席する議員を除いた42人と、議会事務局職員11人の計53人。釜山旅客ターミナルから船で訪問し、対馬の韓国展望所や歴史資料館、崔益鉉殉国碑などを見学する予定という。

 同市議会は2005年、島根県が「竹島の日」を制定したことに対抗して「対馬の日」を制定。今月18日には8周年の記念式典を開催し、「対馬が韓国の領土であることを全世界に宣明する」として韓国領有を主張し、日本は竹島(韓国名・独島)の領有を主張しないよう求めた。

 ある市議会議員は、「日韓関係が敏感な時期に、市議会が対馬を訪れると望ましくない結果をもたらす可能性がある」とし、対馬訪問に共感しない議員も複数いると話した。

 韓国メディアは、市議会議員らの対馬訪問は日韓両国の外交摩擦に発展する可能性もあることから、日本側が入国を認めない可能性もあると伝えた。(編集担当:新川悠)