中国大手検索サイト百度の掲示板に「日本人の給料はなぜ上がらないのか?」というスレッドが立てられた。スレ主が日本メディアの分析を引用して紹介したところ、中国人ネットユーザーからさまざまな意見が寄せられた。

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 厚生労働省が都道府県労働局、労働基準監督署を通じて実施している賃金構造基本統計調査によると、2012年度の大卒初任給は前年比1.2%減の19万9600円だった。男女別では、男性が1.6%減の20万1800円、女性は0.7%減の19万6500円だった。

 スレ主は、日本人の給料が上がらない理由について日本における報道を引用し、公務員の給与が必要以上に下がっていること、海外に安い労働力が存在すること、日本人労働者の生産性が上がっていないことの3つを挙げた。

 中国人ネットユーザーからは、

・「給料が上がったから何だっていうんだ? 中国では給料が2倍になることもあるが、多くの中国人は自動車や家を買うための奴隷となっている」・「日本の製造業に元気がないのは、利益率が下がり、市場独占率も低下しているからで、給料が上がるほうがおかしい。日本は米国に学び、産業計画を見直すべきだ」・「日本も中国も、過度の貨幣発行によって経済と社会を維持しているから、給料は上がらないのだ」

 などの声が寄せられた。

 一方で、大卒初任給が20万円という点に注目したコメントも多い。「20万円で給料が低いだなんて、中国だったら金持ちだぜ」、「月給20万円はスゴイじゃないか! 上がる必要はなし」などの書き込みだ。中国の物価を基準にした場合、約20万円の月給は相当な高給に思えたようだ。

 日本人の給料の心配をしている場合ではないという意見も目立つ。「中国の給料だって低いんだよ。日本人の給料が上がらないことを心配するなんてどんな心境だよ」、「オレが関心を持っているのは、なぜオレの給料が上がらないかということだ」などのコメントが寄せられた。(編集担当:畠山栄)