韓国海洋警察に抵抗する中国漁船

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韓国海洋警察との衝突で中国人漁船員が死亡した事件が、昨年靖国神社へ放火をした犯人の身柄引渡しに影響を与えているという。

韓国木浦海洋警察署によれば、16日韓国領海内で操業中だった中国漁船は韓国側の停船命令に斧や三枝槍で抵抗。抵抗を受けた韓国側はゴム弾を発砲、5発目の弾丸がのこぎりを持っていた船員に当たり、死亡した。

複数の韓国メディアは、中国から抗議が来るのと同時に、韓国で服役中の中国人、劉強受刑者(38)の身柄引渡しを正式に要求されたと伝えている。

今年の1月、韓国で在韓日本大使館に火炎瓶を投石し逮捕。逮捕後の調べで劉受刑者は昨年の12月、東京・靖国神社にも火炎瓶を投げた事実を認めており、犯罪人引渡し条約に基づき、日本政府のほうからも身柄の引渡しを要請されていた。

韓国政府は当初日本に引き渡すつもりだったが、漁船員死亡を巡って中国との外交問題も悩みのタネに。11月8日に出所が予定されている劉受刑者は「韓国籍だった祖母は従軍慰安婦にされ、(韓国の)独立運動に加わった曽祖父は拷問で死亡した」と犯行の理由を供述。

尖閣諸島を巡る日中対立のなか、中国は同氏を日本に引き渡してはいけないという国内世論を意識するという見方もある一方、韓国は、「政治犯」は犯罪人引渡し条約の適用外であることから、ネット上では、6月、日本大使館前にある慰安婦銅像に杭を貼り付けた鈴木信行氏との身柄交換を条件に交渉すべきだという意見も見られた。

参照:聯合ニュース

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