米国の著名アナリスト、メレディス・ホイットニー氏は、「米国の各州と大都市の負債額は2兆ドルに達し、2011年に米国の100都市がデフォルトを宣告する可能性がある。かつて銀行を次々に破たんに追い込み国の金融を脅かした債務危機は近い将来、各地方政府を崩壊させることになる」という大胆な予測を出した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

 世界的な信用危機の発生について正確な予想をしたことがあるホイットニー氏は19日夜、米CBSの番組の中で「米国の各州と地方政府の巨額債務は、米国経済が直面する最大の課題で、景気回復を妨げる可能性もある」と語った。

 また、「これは米国の不動産市場に次ぐもっとも重大な問題で、米国経済に対する最大の脅威であることも確かだ。今後、多くの地方政府の破産状態を目にすることになり、その数は100都市に達し、さらに多くなることも考えられる」とホイットニー氏。

 この予測に対し、ニュージャージー州のクリスティ知事は問題点について次のように語った。支出項目が多く、大量に貸借をしたことで信用が過剰に拡張した。これは過去数十年にわたって自身のために掘った巨大な穴で、今はこの穴から這い出なければならないが、それは非常に困難だ。

 報道によると、現在の米国各州の支出は税収入を5000億ドル弱上回り、年金基金は1兆ドルの資金不足に陥り、多くの地方政府は予算の大幅削減を迫られている。

 デトロイトを見てみると、警備、照明、道路メンテナンス、清掃などのサービスの予算が削られ、住民の20%に影響が及んでいる。イリノイ州政府の財政も同様に困難な状況にあり、支出が実質税収の2倍に達し、6カ月近く支払いが滞っており、イリノイ大学だけで4億ドルの負債を抱える。イリノイ州が債務不履行に陥る可能性はその他の州より高く、21%に達している。そのほか、フロリダ州も支払不能の苦境に陥ることが予想される。(編集担当:米原裕子)



■最新記事
S氏の相場観:いずれ訪れる国債の暴落
欧州債務問題再燃で金価格上昇
S氏の相場観:来年の株価予想
女心をキュンとさせる3つのセンテンス
ムーディーズ/11月CMBS、デフォルト残高3651億円