南アフリカ・ワールドカップ(W杯)で屈辱のグループリーグ敗退に終わったイタリア。一夜明けた25日、キャプテンのDFファビオ・カンナヴァーロが会見に応じた。136試合を戦ってきた彼にとって、代表キャプテンとして最後の会見だ。同選手は大きな落胆を表情ににじませ、か細い声でコメントを残した。彼は経験を積んできた選手として、イタリアサッカー界に警告を発している。チェーザレ・プランデッリ監督による新しいイタリア代表にとって、改革は簡単ではないというわけだ。

「彼(プランデッリ監督)は優秀だけど、やるべき仕事をたくさん抱えるだろう。今はフェノーメノ(怪物)な選手がいない。いると言うなら、ここへ連れてきてくれ。EURO予選は難しくなるだろう。代わりになる選手たちは多くない。サッカーは世代・サイクルでもあるんだ。今は良い選手たちがいるけど、一線級ではない」

「確実に、イタリア代表として最悪の姿を見せてしまったと思う。僕らがW杯に勝ったとき、すでに年齢は高かった。だから、同じチームでいくことができなかったんだ。監督は変更を試みたけど、機能しなかった」

「リッピ監督はチームを守り、その素晴らしさを示した。ただ、結果への責任は彼だけにあるんじゃない。選手たちも同じように分かち合わなければならないんだ。いなかった選手? 君らメディアは(アントニオ・)カッサーノや(マリオ・)バロテッリのことを言っているんだろう。カッサーノは2度のEUROで一緒にやったけど、勝たなかった。バロテッリは面白いけど、まだ彼は多くを示さなければならない。フェノーメノがいないんだよ。リッピは彼により多くを与えられる選手を選んだ。そして今回は、機能しなかった。最初に勝っていれば、すべて違っていたんだろうけどね」

「代表というのはクラブを表してもいる。僕らはチャンピオンズリーグに勝ったばかりだけど、インテルにはあまりイタリア人がいない」

「すべての国が問題を抱えている。僕らのメカニズムは変わらなければならない。試合を観に行ったときの、スタジアムの様子や文化を見れば分かるだろう。それに、若手にもっと賭けなければいけない。そうじゃないと、苦しくなってしまう。僕らに起きたようにね。イタリアのサッカーには変わらなければいけないことがたくさんあるんだよ。そうじゃないと、次にW杯に勝てるのはまた25年後とかになってしまう」