16日のチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦のセカンドレグで、CSKAモスクワがアウェイでセビージャをくだし、2試合合計3−2でベスト8進出を決めた。

 決勝点となった本田圭佑のフリーキックは、フランスの中継局カナル・プリュスが試合後のレポートで振り返り、ゲストコメンテーターのジネディーヌ・ジダン氏の目にも留まった。

 相手GKがハンドリングをあやまったCSKAの2点目についてコメントを求められたジダン氏は、「たしかにキーパーの珍プレーのようにも見えるが、ボールが手元で浮き上がったのかも知れない」と語ったあと、リプレーで確認しながら、「やっぱり浮いている。キッカーの蹴ったボールにスピードと力があったね」と単純にGKを責められないとの見方を示した。

 この時点では、まだジダン氏には「ホンダ」という名前が頭に入っていないようすだったが、キャスターが「この試合は、本田圭佑という新しい選手を発見する機会になりました。冬にオランダの2部チームからCSKAに入った若い日本人です。これから注目の選手ですね」とまとめ、ジダン氏の印象にも残ったことだろう。

 翌日のレキップ紙は、セビージャを相手に17年ぶりに8強入りを決めたCSKAの勝利を「大きなサプライズ」と報じ、冬の補強が功を奏したと指摘する。加入して間もない本田の活躍を「この白昼夢を象徴している」と評し、先制点をあげたネチド(チェコ)とともに、欧州が注目すべき存在と特筆した。