フランス代表FW、ティエリ・アンリのアーセナルからバルセロナへの移籍が確定した。23日に両クラブが事実を認めている。レキップ紙は、アンリが24日夜にバルセロナ入りし、翌25日に契約にサインすると伝えている。

 同紙によれば、アンリの背番号はアーセナルでつけていたのと同じ「14」になる見通し。バルセロナの14番といえば、サッカー史上屈指の名選手、ヨハン・クライフ(オランダ)を思い出す。クライフは1973年、26歳のときに10年間在籍したアヤックスからバルセロナに移籍。クライフが加入したバルセロナはこのシーズン、22戦連続で無敗を記録する快進撃を遂げ、13年ぶりのリーグ優勝を果たした。宿敵レアル・マドリーにはアウェーで5―0の歴史的大勝をおさめた。クライフはこの年、3度目の欧州年間最優秀選手賞(バロン・ドール)を受賞している。

 アンリはクライフとタイプこそやや異なるが、窮地にあるバルセロナに「救世主」として迎えられる点では同じ。アンリは8月に、クライフがバルセロナに移籍したときより4歳年上の30歳を迎える。しかし、クライフがバルセロナ在籍時の5シーズンにあげた48ゴール(143試合)という成績を上回ることは十分可能だ。アンリにとってバルセロナでの4年間が、まだ手にしていないチャンピオンズ・リーグのタイトルとバロン・ドールを獲得する最後のチャンスとなる。