かつては設定や甘釘を示唆するイベントを告知して、社会問題にもなったパチンコ業界。現在は厳しい規制がある

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 広告規制が最も厳しいと言われるパチンコ業界。以前は設定を示唆するなど“やりたい放題”な感があったのは否めない。だが、ギャンブル業界という括りで見ると、パチンコ業界の広告規制は“異常”なレベルとも言われている。集客には広告は必須。やがて開業する日本版IR、カジノの広告規制なども含め、POKKA吉田氏&木曽崇氏のギャンブル界のご意見番がギャンブルと広告について語った。

◆パチンコよりも広告規制が厳しいカジノ。広告は一切禁止!?

──日本のギャンブル業界において、いちばん広告規制が厳しい業種はどこなんでしょうか。

木曽崇:僕の専門分野であるカジノがいちばん厳しい。IR整備法の中で、マス広告を打っちゃいけないというルールが制度上あるんですよ。マスコミに向けた広告はもちろん、屋外看板やポスター貼りもダメ。韓国のセブンラックカジノは、銀座や渋谷あたりで広告トラックを走らせていますが、日本のカジノはできません。

POKKA吉田:パチンコの場合は、誤解されないように説明しますと、警察が法律だけでいくってことは基本無くて、条例違反とセットにする。風営法っていうのは、著しく射幸心をそそるおそれのある広告宣伝をパチンコ屋に禁止するなんて文言はないんですよ。風営法がパチンコ営業者に「著しく射幸心を」云々と直接禁止してるのは20条1項だけで、「著しく射幸心をそそる恐れのある遊技機を設置して営業してはならない」としか言ってない。

木曽崇:広告について書いているのは風営法16条で、「風俗営業者は、その営業につき、営業所周辺における清浄な風俗環境を害する恐れもある方法で広告又は宣伝をしてはならない」とあるだけですからね。

POKKA吉田:ただ全国の都道府県の風営法施行条例では、著しく射幸心をそそるおそれのある行為を、パチンコ屋に禁止してるんです。その中に広告も含まれるかどうかは、各警察本部のさじ加減。風営法解釈運用基準は公表されてますけど、ほとんどの都道府県は風営法施行条例に対する解釈基準なんて、作ってもないし公表もしてません。

◆パチンコ雑誌では「高設定」も禁句に!?

──とはいえ、警察庁は’11年と’12年にことこまかな通達を出すほど、パチンコ屋の広告にはナーバスになってるんですよね。

POKKA吉田:この業界では、「玉を出します」と直接的には広告打てないぶん、「ビッグウェーブが来る!」なんて言い方したり、設定6を匂わせるための表現も数多くありましたね。そんなところに東日本大震災が起きたわけですから、「なんつー広告してるんや」っていう世間からのバッシングが重なり、警察庁としてももうそろそろええ加減にしろよって話になって、あの通達が出たんです。

木曽崇:その結果として、パチンコ業界の広告は、今は過剰規制になっちゃってて、わけわかんない。全部、「疑いがある」「可能性がある」って、あらゆる広告表現を規制しちゃってるんだけど、他の業界と比べたら異常だよ。だって「7という数字は使ってはいけない」とか「数字を重ねて使ってはいけない」とか。なんなのそれって首をかしげちゃう世界だから。

POKKA吉田:昭和のパチンコ屋は縁起をかついで、「死ぬ」と「苦しい」に通じる4と9を忌み番号にして避けてたんですよ。1、2、3番台が並んでいて、その隣は5番台だったんやから。今やもうそんなん無理やんね。7もダメ、6もダメとなったら、1、2、3、5、8しか使えなくなる(笑)。

──そういう業界に忖度しているパチンコ雑誌の表現も奮ってますよ。ライターが都内のパチンコ店で実戦するという記事を見たんですが、「ベルの出現回数が何回でチャンスゾーンの突入率も高いから、夕方5時の段階で設定●を確信した」って、たぶん「設定6」の部分が伏せ字になってるんです。他のページでも、「前日出てなかった台の●設定上げ狙い」って、「高設定」を伏せ字処理。AVの「女子●生」かよと(笑)。