『探偵!ナイトスクープ』探偵たちが圧倒された出演者たち
自宅に1000種類のきのこがある和田くん
「世のため、人のため、公序良俗と安寧秩序を守るべく、この世のあらゆる事どもを徹底的に追求する娯楽番組」
そんな壮大なテーマのもと、納豆風呂に入る少年からギャラクシー賞受賞作品まで、30年にわたり大阪から発信してきた『探偵!ナイトスクープ』。関係者たちが名(迷?)作と太鼓判を押す「神回」を徹底調査した!
構成作家の百田尚樹氏も「収録時から全スタッフが大泣きしていた」と語る「レイテ島からのハガキ」(2011年1月7日放送)。依頼者である阪本征夫さん(73)の父が、戦死したフィリピンから妻(征夫さんの母)に宛てたハガキを判読してほしい、というのが依頼内容だった。
拡大コピーしたり、デジタル系の専門学校に依頼したりするも、判読は困難を極めた。最終的に奈良文化財研究所に足を運んだ。ハガキには、妻の妊娠を知っていたことや、和歌三首が書かれていた。
「父が自分の存在を知っていてくれたことがわかった。父親がすごく身近になりました」
「素晴らしき車椅子の旅」(2001年4月6日放送)に出演した石村美沙さん(31)は、出演してからは「知らない人からも『すごいなあ』と言ってもらいました。ちょっと恥ずかしかった」と笑顔を見せる。
「収録の最後、北野誠さんに『なんでも一人でできると思うなよ』と(激励の意味で)言われたけど、いろんなことができるようになりました。電動車椅子を自分で操作したり、歩行器を使って歩く練習をしたり、コブクロのライブに行ったりしました。今度は誠さんと行きたいな。誠さん、お茶ぐらいならおごりますよ。うちまで来てね」
番組には、子供たちのユニークな依頼も多数寄せられる。神童たちはどうしているのか。
最初は「キノコの女王を見たい!」(2011年7月8日放送)で、幻のウスキキヌガサタケを探した和田匠平くん(15)、当時は9歳。
「中2のときには、砂浜に生えるスナジホウライタケの研究で日本学生科学賞の1位・内閣総理大臣賞をいただきました。共同執筆で学術書に新種を発表しています」
お次は「家電オタクの小学生」(2015年10月23日放送)で、掃除機ロボ・ルンバのiRobot社CEOと対面を果たした野一色亮太くん(13)。
「将来の夢は今でもルンバを作ることです。値段なら690(品番)、ただ、吸引力ではやはり890。お年寄りにはエントリーモデルの641ですね」と今も立て板に水だ。
最後は、「憧れの三山ひろし」(2015年3月20日放送)で、中学生ながら演歌歌手の三山ひろしファンだった渡邊和宏くん(17)。
「三山さんのコンサート会場でお客さんに握手を求められたりしました(苦笑)。昨年の文化祭では自作のエアホッケーを発表しました。BGMはもちろん三山ひろしです」
専攻は化学。将来は化粧品の開発に関わりたいそうだ。
(週刊FLASH 2018年3月27日・4月3日合併号)