物怖じすることなく積極果敢に仕掛けるプレーが魅力の伊藤。その躍動っぷりにメガクラブが食いついた。 (C) Getty Images

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 ブンデスリーガ・デビューを飾ったばかりの若きサムライに、早くもメガクラブが関心を寄せている。

 現地時間10月11日に英国メディア『talk SPORT』が、ハンブルクに所属する日本人MFの伊藤達哉にインテルとマンチェスター・シティが興味を抱いていると報じた。
 
 柏レイソルの下部組織出身で、現在20歳の伊藤は、柏のトップチーム昇格を前にハンブルクからオファーを受け、同クラブのU-19チームとの契約を締結。2015年の夏に渡独した。
 
 Jリーグクラブでの経験を挟まずに国外移籍を果たした伊藤だが、その後はメキメキと力を蓄え、今シーズンはU-23チームに引き上げられていた。そして、怪我人続出というチーム事情もあり、9月日に行なわれたブンデスリーガ6節のレバークーゼン戦でトップチームデビューを飾った。
 
 その試合は途中出場だったものの、翌節のブレーメン戦では左ウイングとして先発出場。53分にルイス・ホルトビーと交代するまで、積極的な仕掛けを披露するなど堂々たるプレーで、観客を魅了した。
 
 そんな日本のヤングスター候補にいち早く食いついたのが、前述の2クラブだ。
 
「大きな未来を有し、今シーズンは興味深い存在になっている」と伊藤を評した『talk SPORT』によれば、インテルとマンチェスター・Cはともに、来冬の移籍市場での獲得を目指しているという。
 
 一方、ドイツの『ビルト』紙は、ハンブルクとの契約が今シーズンいっぱいで満了を迎える伊藤について、「ハンブルクは日本のニュースターであるタツヤ・イトウを売りたいとは思っていない。新しい契約を提示する準備もある」と伝えた。
 
 さらに地元ハンブルクの『Hamburger Abendblatt』紙も、代理人の言葉を用いて、伊藤の早期退団には否定的な考えを示している。
 
 同紙は、伊藤の代理人であるマウリツィオ・モラーナが、「タツヤはハンブルクに留まりたいと思っており、我々の(延長)交渉は最終段階に入っている」と語ったことを明らかにしたうえで、「もはや延長は決定的だ。現時点でイトウを阻害するものは何もない」と、断定的に綴った。
 
 ドイツ・メディアの報道を鵜呑みにすれば、ハンブルクとの契約延長が決定的となっている伊藤。はたして、インテルやマンチェスター・Cといったメガクラブへ早期ステップアップを図ることはありうるのだろうか?
 
 いずれにしても、若きアタッカーはまだブンデスリーガで2試合出場しただけであり、その真価が問われるのはこれからだと言えそうだ。