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アンドリュー・フランケル(Editorial Contributor)の場合

・1981年製ランドローバー・シリーズIII
・1995年製ポルシェ968スポーツ
・1958年製シトロエン2CV AZ

オールドスクールなポルシェとそれよりもっと古いランドローバー、それからシーラカンス(現代に生きる化石)のようなシトロエン。金の糸たちは、互いに結び合いわたしの小さな小屋の下で暮らしている。対照的なクルマたちは、みんなちがってみんないい。

わたしが所有しているのは「ただのクラシックカー」ではない。3台中2台は、思いがけない出会いで、運命的に嫁いできたのだった。

1台目はポルシェ968スポーツ。昨年手に入れたのだが、きっかけはスコットランドで918スパイダーに乗る機会に恵まれたとき。「ポルシェは所有したことがないな、実際持ってみたらどうなんだろう?」という思い付きからだ。

この968はわたしの兄が17年前に相棒として選んだクルマで、まず兄に918スパイダーを運転させ、968を手放すように仕向けようと思った。

作戦が成功したのかはわからないけれど、結果968はわたしの生活の一部となった。手に入れるにあたってそんなにお金をつぎ込んだわけではない。

世間が968スポーツがいいクルマだと気づき始め、それに呼応するように値段が高騰しだしたのは、つい最近のことだからだ。

ランドローバーと羊をめぐる冒険

ランドローバーは長年連れ添っている。わたしの父が、バカ息子たちの練習グルマとして買い与えたものだ。初心者でも壊せないタフなクルマである。

この遅いカメは1981年にウチに来た。驚くほどにパワーがなく、わたしはこのクルマでオーバーステアを学んだ。

また、このクルマでわたしはちょっとした有名人にもなった。というのも、ドライバーライクなデザインで7人乗りのシートも備えているのだが、その車内に14人を詰め込んだという逸話からである。

長年寄り添ってきたというセンチメンタルな部分からずっと持っているが、実のところこのクルマを必要とする環境でもあった。

隔地に住んでいるため、雪深い道を行かなならないの。道中必要なのは電気仕掛けのトリックなんかではなく、地上と車体のクリアランス。そして軽量であることと、まともなタイヤであることだ。

そういうコンディションのなかだと、わたしのシリーズ靴聾渋紊離ルマにも負けない性能を発揮し、わたしと、たまに乗せる羊たちをも様々な場所に運んでくれる。1年のうち数日、このクルマなしには生活ができない状況もあるのだ。

「特に何も考えずに買った」2CV

2CVに関しては、特になにも考えずに買った。リップル・ボンネットと呼ばれるさざ波のような形をしたボンネットは、50年代特有のものだ。

英国では2CVを結構見かけるが、このタイプのボンネットのクルマは珍しい。このクルマの希少性が、当時どちらを買うかためらっていたスーサイド・ドアのフィアット500を諦めた理由になった。

ただ、ときを同じくして2CVには2台の候補があった。元同僚クリス・ハリスが買ったのがもうひとつの候補だった。だから必然的にわたしはもう1台のほうにすることになった。

わたしの買った個体はレストアが施されたクルマで、すごくフレッシュ。それもそのはず、車屋の人が湯水のごとくお金を注ぎ込んだらしいから。

そしてわたしもまた湯水のごとくお金を溶かした。価値のあるものだと考えているからだ。新しいものと古いもの、速いものと遅いもの、オンロードとオフロード。

それぞれ違ったキャラクターや性能がわたしの頬を緩ませる。これまでに経験したことのないようなプライスレスな陶酔感だ。これから先もこの3台を手放せはしない。