WindowsやMacがスマホのように顔認証ロックできる無料アプリの活用方法
ところが、今回紹介するフリーソフトを使えば、いま手元にあるWindowsパソコンやMacで、手軽かつ無料で顔認証を実現できる。
●Windows PCとMacでいますぐ顔認証を実現できるフリーソフト KeyLemon
Windows 10では、Windows Helloという生体認証の機能が搭載されている。
これは、ユーザーの指紋、目の虹彩、顔などを認識させて、Windowsにログインする機能のことだ。複雑なパスワードを覚えなくても安全にサインインできることから、Windows 10の登場とともににわかに注目を集めている。
ただし、従来のパソコンをWindows 10にアップグレードしたら、生体認証ができるようになるわけではない。対応するハードウェア・ソフトウェアがパソコンに用意されていて、はじめて生体認証が可能になる。
たとえば指紋認証を行うなら、指紋を読み取る装置とソフトがともに必要になるわけだ。
ところが、今回紹介するKeyLemon（キーレモン）というフリーソフトを使うと、USBカメラを搭載したWindowsパソコンおよびMacであれば、顔認証がすぐに実現できてしまう。対応しているOSは次のとおりだ。
・Windows Vista/7/8/8.1（筆者が試した範囲ではWindows 10でも動作した）
・MacOS X Snow Leopard/Lion/Mountain Lion
フリーソフトなので無料で利用できる。企業等で利用する際には、セキュリティの高い有料版が必要になるが、家庭で利用するなら無料版でも問題ないだろう。顔認証がどんなものか試してみたい方には、格好のツールなのである。
●使い方はシンプル、顔を登録してあとはカメラに顔を向けるだけ
KeyLemonのインストール後、はじめて起動すると、KeyLemon Control Centerが起動する。ここで［ウィザードを開始］ボタンをクリックすると、顔の登録がスタートする。登録の手順は次のとおりだ。
［ウィザードを開始］ボタンをクリックする。
カメラに顔を向けると自分の画像が表示され、眉、目、鼻、口を囲むように枠が表示される。右下に緑のチェックマークが表示されたら［顔写真を作成］ボタンをクリックする。
［次へ］ボタンをクリックする。
顔写真に名前を付けて、［パスワード］にWindowsにサインインするときのパスワードを入力して［完了］ボタンをクリックする。なお、Windows 10の場合は、Microsoftアカウントのパスワードを入力すればよい。
以上で顔の登録は完了だ。
あとは、Windowsにサインインするとき、およびロック画面を解除するとき、自動的に顔認証が行われる。
次は、Windows 10のサインインで顔認証しているところだ。何度か試したが、特に問題なくサインインできた。
Windows 10のサインインで顔認証しているところ。
なお、無料版では、不正ログインを追跡したり、顔写真を使った偽装ログインを防いだりする機能は用意されていない。したがって、企業等で本格的に利用するなら、こうした機能を搭載する有料版が必要になる。
ただし、家庭で利用するレベルなら無料版でも十分実用的だ。
何より別途でハードウェアを追加しなくても、手軽に顔認証を実現できるのがいい。顔を向けるだけでWindowsにサインインできる不思議な感覚を味わいたい方は、ぜひ試してほしい。
・ KeyLemon
井上健語（フリーランスライター）
