昭和の後半は、さまざまな雑誌があらわれた時代だった。雑誌は人々の生活のリズムを作ってすらいた。発売日を楽しみにしている雑誌がある、という人は、いまでもいるだろう。〈3日と18日の発売日に、朝一番で駅のキオスクに駆け込んで、「オリーブ」をぎゅっと抱きしめる〉という一時期が、山崎まどかさんの中学・高校時代にはあった。『オリーブ少女ライフ』に収められた表題作で、同誌とともに過ごした1980年代の中盤・後半を、