のっけから私事にわたることで恐縮だが、私は東日本震災直後の2011年3月19日に「官愚の国」(祥伝社)を出した。大震災前に校正や印刷も終わっていたので、もはや中止することもできなかったのだ。もし、校正などがすんでいなかったら出版できなかっただろう。しかし、大震災直後にあって出版してもいいのだろうかという気持ちもあった。大震災という未曾有の事態には政府の存在は不可欠だからだ。 &