『夜叉の都』(伊東 潤) 二〇二二年(令和四年)一月九日から十二月十八日まで、三谷幸喜さん脚本のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』が放映され、たいへんな人気を博しました。本書『夜叉の都』は、それに先行して『別冊文藝春秋』に掲載されました(二〇二〇年七月号~二〇二一年七月号)。ドラマのタイトルにもなった鎌倉幕府の制度、「十三人の合議制」が成立してから後の幕府内外の激しい戦いを、北条政子を主人公とし