これまでに数多くの“2強”対決が生まれてきたが、戦前の盛り上がりという意味では、このレースが一番だったのではないだろうか。92年の天皇賞(春)。前年の無敗の2冠馬トウカイテイオーと、連覇を目指すメジロマックイーンが激突した一戦である。 前哨戦の段階から、ファンの興奮は高まっていた。トウカイテイオーの骨折からの復帰戦となった大阪杯、最終追い切りで初コンタクトをとった岡部幸雄騎手