「合理の激流に抗う、表現の力」上田岳弘×高橋一生『最愛の』対談 今年九月、最新刊となる長編『最愛の』を刊行した上田岳弘さん。二〇一三年に第45回新潮新人賞を受賞しデビューして以降、本年で作家生活十年目を迎える。節目となる今作では、遥か遠くまでSF的想像力を飛ばした長編第一作目『キュー』から一変、リアリズムの手法を用いた恋愛小説を世に問うた。