男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

-あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

さて、今週の質問【Q】は?

▶前回:2ヶ月でデートは2回だけ…。大人の恋愛がスムーズ進む、会う頻度の正解は?




どうして私は、結婚できないのだろうか。

今年で33歳になる陸とは、先日マッチングアプリで知り合った。

大手外資系投資銀行に勤めていて、年収は5,000万くらいだろう。赤坂にあるタワマン住まいで、独身だということは確認済み。毎日ジムにも通っているそうで、清潔感もあって本当に完璧な相手だった。

しかし3回会って以降、急に冷たくなった陸。

わかりやすく、向こうのテンションが下がっている。

私の方は今年で34歳になる。昔、少しだけ芸能をかじっていたこともあるし、自分で言うのもあれだが身長は165cmもあり、かなりスタイルは良い。

美容医療にも結構な金額を費やしているので、シワもシミもない。みんなから「綺麗だね」とか「可愛いね」とよく言われる。

新卒で大手メーカーに入社して以降きちんと勤め続けており、自立もしている。でもどうして、3回で終わってしまったのだろうか…。


Q1:男が抱いた、女の初対面の印象は?


陸とは、マッチングアプリで出会った。爽やかな笑顔に、仕立ての良さそうなスーツを着ている写真が1枚目にきており、写真を拡大して見てみると、腕時計もかなり良い物をしている。

― これは…!

ピンときて、私はすぐにいいねを押した。

マッチングアプリを始めてから、私は自分がモテることをさらに実感するようになった。なぜならLikeはたくさん来るから。外見には自信があるし、一般企業でしっかり働いているので、私のプロフィールは完璧だと思う。

今回も、もちろん相手からちゃんと返信が来て、私たちはすぐに会うことになった。

最初は、六本木のカフェでお茶をすることになった私たち。陸はスラッとした高身長で、綺麗な歯並びが印象的だった。




「写真通り、お綺麗ですね」

歯が浮くようなセリフを、初対面で言う陸。嬉しいような恥ずかしいような気持ちが入り交じりながらも、私はとっておきの笑顔を彼に向ける。

「ありがとうございます」

そこから、お互いの話を深掘りしていく。

「ヘぇ、友美さんってメーカーに勤めているんですね。インフルエンサーとかそういう感じかと思いました」
「一応、昔芸能はやっていたんですが…」
「やっぱりそうなんですね」
「陸さんは?今は銀行でしたっけ?」
「はい。投資系銀行に勤めています」

会社名を聞くと、泣く子も黙る超大手の外資系投資銀行だった。もちろん大体の想像はしていたけれど、部署を聞くとフロントの方で、年収はかなりありそうだ。

― これは大当たりかもしれない…!

そう思い、私は今まで培ってきたテクを最大限に活用する。




「すごい!カッコイイですね」
「いやいや、全然ですよ。ただひたすら働いているだけなので」
「すごいです。私なんて、リモートになってからろくに出社もしていないですし」
「まだリモートですか?」
「そうなんですよ。週に1回くらいは出勤します。リモートの日は、10時に一度ログインだけしないといけないんですが、それも別にチェックはされないと言いますか…。とりあえずログインだけしておけばいいので」
「いいですね〜羨ましい」

穏やかに時間が流れていき、陸は陸で楽しそうにしてくれている。そして私は一次試験にパスできたようで、次も陸のほうから誘ってきてくれた。

しかし二度目のデートは、お互いの仕事終わりにサクッと飲む程度だった。

― あれ?何でだろう。

そんな疑問はあったものの、仕事終わりの陸のスーツ姿はとてもカッコよく、私は思わず見惚れてしまう。

「カッコいいですね…」
「いや、普通でしょ。友美さんも、今日も華やかですね。会社は?」
「私は今日もリモートだったので。お昼にサウナ行って、先ほど着替えてから来ました」
「そうなんだ。いいな〜」

そんな会話が続いたが、私はそろそろトドメを刺したいと思っていた。いや、むしろこの関係がどうなるのか、一刻も早く知りたいし決めたい。

だから、自分から食事へ誘うことにした。

「陸さん、次は食事へ行きませんか?」

そう言うと陸は快諾してくれて、私たちは三度目にしてようやく食事デートができることになった。


Q2:黒のタートルニットで完璧なデートコーデだったはず?


楽しみにしていた三度目のデート。私は美脚が際立つようなミニスカートに、黒のタートルネックで向かう。このコーデが嫌いな男性はいないと思っている。

陸も他の男性と同じように、私がお店へ入った途端に眩しそうに私の脚を見てきた。

― 見てる見てる…♡

そう思いながら、私はもう一度今日の自分を振り返る。メイクは丁寧にしているが、薄づきに見えるようなファンデとアイシャドウで化粧も完璧だ。

「前から思っていたけど、友美さんってスタイルすごいですよね」
「そうですか?ありがとうございます」

二人の間に、シャンパンが運ばれてきたので、グラスを傾けて乾杯する。




「陸さんは、どういう女性が好きなんですか?」
「僕は尊敬できる人かな。あとちょっと海外志向がある人が好きかも。多少でも全然いいのですが」

聞けば陸は帰国子女で、幼い頃イギリスに住んでいたらしい。

「すごい!!カッコいいです」
「友美さんは?どこ出身ですか?」
「私は埼玉なんです。大学から東京ですが」

そこからお互いの幼少期の話などになるものの、今一番必要なのは、「どうやったら陸にハマるか」だ。

だからもう一度話を軌道修正する。

「陸さん、直近ではいつまで彼女がいたんですか?」
「僕は…半年くらい前かな。友美さんは?」
「私は1年位前です。次に付き合う人とは結婚したいので、探してはいるのですが」
「え〜友美さんなんて、周りの男が放っておかないでしょ」
「そんなことないですよ。陸さんのほうこそ」
「僕はどうだろうな。意外に飲み歩いたりしないので」
「そうなんですか?」

基本的に平日の夜は飲み歩かず、ジムへ行って自炊をしているらしい。その生活に、私はただ開いた口が塞がらない。




「すごいですね…」
「友美さんは?結構飲む人ですか?」
「そうですね。付き合いがあるので飲みますが…」

でも、ここでペラペラと本当の話をするほど私はバカではない。出会いを求めて毎晩食事会三昧だけれど、そんなことは言わない。

「でも私も、夜は家に引きこもっています♡」
「そうなんだ、意外だね」

こうして、三度目のデートも盛り上がっていたはずだった。そして最後のほうに、お互いのインスタを交換することになった。

「そういえば、繋がってなかったよね。僕は見る専だからあまりやっていないけど…って、え?友美さん、この辺りの人たち知り合い?」
「誰ですか?」

そう言われて見てみると、外資系金融に勤めている男性陣が共通の知人として何人かいた。ただ、陸とは会社は違ったはずだ。

「あ〜知っているような、知っていないような…。前に一度飲んだのですが、そこまで知り合いではないんです」
「そうなんだ」

こうしている間に三度目の食事は終わり、陸の家で飲み直してからの解散となった。

変なことはしていない。2軒目でも、本当にサクッと飲んで解散しただけだったから。

しかしこれ以降、陸からの連絡はまったく来なくなってしまった。果たして、3回のデートで私の何がダメだったのだろうか…。

▶前回:2ヶ月でデートは2回だけ…。大人の恋愛がスムーズ進む、会う頻度の正解は?

▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由

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男が最初から気になっていたところは?