那覇vs八重山
エースと4番が機能した那覇が39年振りのベスト4！
那覇・仲嵩大貴
先制したのは八重山だ。
初回、一死から友利有也がライトへ二塁打を放つと次打者のショートゴロの間に三塁へ。この場面で4番の黒島投真が初球を弾き返すセンター前タイムリーで友利を迎え入れた。
しかし那覇もその裏、二死二塁として座安航太が逆らわないバッティングでライトへ打ち返しすかさず同点とする。
両チームともに柱となる4番の活躍で一歩も引かないオープニングとなり、次の1点がどこに入るのか注目された3回裏、那覇は一死から1番に帰ると徳元孝太と大濱行喜の連続長短打で二・三塁とチャンスを掴む。
八重山バッテリーと那覇ベンチの探り合いが続いた5球目に宮城圭吾がスクイズを成功させて逆転に成功すると、先ほどの打席で同点タイムリーを放っている座安が今度は左中間へと持っていくタイムリー二塁打で貴重な追加点を奪った。
投げてはサウスポーの仲嵩大貴が、右打者から見る外へのスクリューと内にくい込むストレートを駆使して2回から6回まで八重山打線をノーヒットに抑え続ける。
7回表、四球とヒットで一・二塁のピンチを背負うが、次打者をショートゴロに斬ると139球の完投。エースと4番が機能した那覇が39年振り3度目のベスト4へと導いた。
敗れた八重山だが、4回から登板した5イニングで被安打僅かに1本、4奪三振無四球と投打で光った黒島や友利らフレッシュで元気な1年生が躍動を見せた。この大会は本来の姿から程遠かったエース名嘉真ではあったが、去った夏の選手権沖縄大会で沖縄水産を相手に被安打4で2失点完投した勇姿を、次の秋で再び見せることだろう。バットコントロールに優れる内原 令雄ら、スターとなる素質がぎっしり詰まった八重山から今後も目が離せない。
（文：當山 雅通)
