都立城東vs都立大田桜台
都立大田桜台にとっては、2009年の開校以来、東東京大会の出場は今年で2度目。 その初戦の対戦相手が、初めて出場した昨年と同じ。都立城東だった。 昨夏は、6回コールドで0対10で敗戦。2年連続での対戦となったが、今年の都立城東もまた、強かった。それでも、昨年は都立城東の前に、ランナー2人しか出すことが出来なかったが、今年はもっとレベルアップした都立大田桜台の野球をみせたかった。
都立大田桜台の先発は、2年生の左腕エース・鴛海丈太郎。1回裏、鴛海は、先頭の吉川青毅（3年）を完全に打ち取るも、守りのエラーが絡んで出塁させると、ここから連続四球を与え、満塁のピンチを招く。 続く4番土屋孝幸（3年）の内野安打の間に、吉川が生還。さらに、5番遠山俊輔（3年）の内野への打球が、守備のエラーを誘って、2点目。このあとも、6番栗田将伍（3年）、7番木上将太（3年）の連打。8番小川龍誠（3年）のレフトスタンドへの本塁打など、ここまでノーアウトのまま8得点を挙げた都立城東。
ここで2番手・四方田雅人（2年）が鴛海に代わって登板するも、都立城東打線の勢いは止まらない。その後も、5本の安打で4点を追加。1回が終わって12対0と、都立城東が大きくリードする。
さらに、2回にも、打者一巡の猛攻で、5点を追加。それでも、都立大田桜台は攻め続ける。 3回表、ついにチャンスが訪れる。一死から9番中村亘哉（1年）が四球で出塁。1番羽田和由（2年）がセンターへの二塁打を放って、一死二、三塁と得点のチャンスを広げる。2番高橋翔一（3年）がファールフライに倒れるも、3番キャプテンの北治テツ（3年）が四球を選んで、満塁に。
この場面で、打席にはエースで4番の鴛海。しかし、ここは都立城東の2年生エース佐藤 諒が踏ん張り、セカンドフライに打ち取られる。
その裏、都立城東が追加点のチャンスを作る。9番代打・染谷泰輝（3年）、3番石毛 翼（3年）の安打などから満塁の場面を作ると、5番遠山が死球で押し出し、さらに6番の代打・萩原一希（3年）が左前適時打を放って3点を追加。
都立大田桜台は、5回表に、二死から再び羽田が二塁打を放つも、牽制で挟まれてタッチアウト。ここで試合が終了。試合は、17安打と猛攻をみせた都立城東が、5回コールド、20対0で勝利した。都立城東は、3回戦では豊南と対戦する。
5回コールドの末、敗れた都立大田桜台だったが、部員全員が最後まで前を向き、攻め続けた。この日2本の長打を放った1番羽田や、エース鴛海はまだ2年生。2年連続で、実力校・都立城東との対戦から学んだことは、来年の夏に生かすつもりだ。
（文＝安田 未由）
