坂出商vs高松南
最後は点差がついたが、中盤までの攻防は開幕戦らしい激しさがあった。
2回裏に高松南が一死二塁から、この日は先発マウンドでなく左翼手で先発した6番・藤谷 雄貴（3年・右投左打・175センチ75キロ・香川ベースボールアカデミー出身）の左前適時打で先制すれば、すかさず3回表に坂出商業は一死一・三塁から3番・川瀧 遼平（3年・三塁手・右投左打・168センチ65キロ・坂出市立白峰中出身）の左中間二塁打と、4番・金岡 侑汰（3年・右翼手・右投左打・173センチ71キロ・坂出市立白峰中出身）の左犠飛で逆転。
さらに4回裏に一死一・三塁から多彩な変化球で打者のタイミングを外しにかかる先発・為定 凌生（高松市立紫雲中出身）をリードする7番・湊谷 玲和（2年・捕手・右投右打・179センチ70キロ・高松市立香東中出身）が中犠飛で援護し高松南が2対2の同点に追い付くも、5回表に一死二塁から坂出商は川瀧がこの日2打点目となる中前適時打で再び勝ち越し。
このように点の取り合いになりつつも、全般的には高松南・為定と内外角低めに腕を振って丁寧に低目をつく左腕・金丸 智哉（3年・投手・左投左打・166センチ68キロ・丸亀市立南中出身）との投手戦。攻守一体となったゲームは観客を大いに沸かせていた。
こうなると試合を決める要素は長打力。6回表、その流れに乗ったのは坂出商業であった。一死二塁から7番・松浦 優一郎（3年・一塁手・右投右打・178センチ78キロ・香川大学附属坂出中出身）が叩いた打球は折からの強風に乗りレフトスタンドへの大会第1号2ランに。この回、代わった藤谷からも1点、8回にも2点を追加した坂出商は結局8対2で勝利。3年連続となる夏の香川大会初戦突破を果たした。
一方の高松南は最速144キロをマークする藤谷も、この日は最速136キロ止まりと本来の実力を発揮できず。3失策が全て失点に絡んだ守備の乱れも悔やまれる初戦敗退となった。
（文＝寺下 友徳）
