日本生産性本部と日本経済青年協議会の新入社員意識調査によると、2014年度の新入社員は「人並みに働けば十分」との回答が「人並み以上に働きたい」を大きく上回り、過去最高だったバブル末期と同様の売り手市場時の意識に近づいていることが分かった。

 調査によると、2012年度は、厳しい就職状況を背景に「人並み以上」が「人並みで十分」を逆転したが、2013・2014年度には「人並み以上」が42.7%から40.1%に減少するとともに「人並みで十分」が49.1%から52.5%に増加。2014年度は両者の差も開き、バブル経済末期の1990〜1991年に迫る勢いとなった。

 どのポストまで昇進したいかを聞くと、もっとも多かったのは「専門職(スペシャリスト)」で19.9%となった。例年の1位と変化はないが、その割合は過去最低。同様に社長や役員、管理職を目指す新入社員も減少傾向となっている。

 会社の勤続志望を聞いてみると、「この会社で定年まで働きたい」は28.8%。「状況次第で変わる」(34.5%)を2年続けて下回った。

 残業については、「手当がもらえるからやってもよい」が69.4%となり、過去最高を更新した。

調査は、今年の新入社員2203人から回答を得た。回答者のうち、4年制大学卒・大学院卒が64.2%、従業員1000人以上の企業が75.8%となっている。

有効求人倍率1.09倍と改善傾向
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