肉まんからせんべいまで、粉もの料理12種類をみんなでつくる幸せレシピ。給食系男子『レッツ!粉もの部』
子どもの頃、最初に憧れた食べ物は『ぐりとぐら』に出てくる巨大なカステラだった。
漫画『宇宙兄弟』で一番好きなのは、うどんを作るために小麦粉をこねながら、宇宙への夢を語り合うシーンだ。
高3の冬。コンビニでピザまんを食べようと自転車を止めたら、カゴの中の鞄がなくなっていた。財布は持って店に入っていたから、中に入っていたのは参考書やノート類のみ。でも、受験生だった自分にとっては財布よりも大事なモノだ。おかげで、以降ピザまんが食べられなくなった。いや、ピザまんに罪はないけど、何となく。
人間は、誰しも炭水化物との思い出を持っている。
なぜなら、生きていく上でなくてはならないものだから。
ところが近年、炭水化物がまるで悪者のように扱われることがある。
低糖質生活? 炭水化物抜きダイエット?
ちゃんちゃらおかしい。
人はパンのみにて生きるにあらず。でも、美味しいパンがあれが生きるのも楽しくなる。
ビバ!炭水化物。ラブ!粉もの。レッツ!粉もの部。
レシピ本『家メシ道場』『家呑み道場』がベストセラーになった素人おっさん料理人ユニット「給食系男子」の最新レシピ本は、粉ものに特化したその名も『レッツ!粉もの部』。
みんな大好き「お好み焼き」から始まり、「餃子」「ピザ」「肉まん」「沖縄そば」「たこ焼き」「ガトーショコラ」「うどん」「せんべい」「カステラ」「カレーパン」「ラーメン」という12種類の粉ものメニューがこれ一冊で作れてしまう代物だ。
お好み焼きやたこ焼き、うどんはともかく、肉まんって家で作れるの? と正直思った。で、実際に試してみた。
餡の材料は、豚バラ、長ねぎ、醤油、ごま油、オイスターソース、紹興酒。
皮の材料は、強力粉、薄力粉、ベーキングパウダー、ドライイースト、砂糖。
ある程度料理をする家ならば常備してそうなものばかりでできてしまう! 紹興酒だけなかったから日本酒で代用してしまった。
無心に粉をこねる時間、発酵を待つ時間、なんともいえない、ゆったりとした時間が流れる。
自然と、一緒に作る人と会話が生まれる。
そして感じたのが、粉もの料理はとてもエンターテイメントだということ。
だから、パーティ料理やおもてなし料理としても最適なのだ。
普段の料理はいかに手際よく、効率よく作業をこなしていくかという点に集中してしまうし、実際、レシピ本の多くも「効率化」「簡単・らくちん」をうたったモノが多い。
でもこの本、レシピ本ではあるんだけれど、「粉ものエンターテイメント本」として、みんなで作る楽しさも気づかせてくれる。
実際、粉もの料理は一人よりも大勢でワイワイ作る方が楽しい。
そしてみんな何かしらの「粉ものヒストリー」を持っているから、自然と会話も弾んでしまう。
給食系男子二合・廣瀬公将は語る。
「中学の頃、部活帰りにコンビニでよく肉まんを買っていました。北風がビュービュー吹く中で食べるのが最高に旨い」
給食系男子五合・石原壮一郎は語る。
「ミルキーがママの味で、カルピスが初恋の味なら、ラーメンは「青春の味」に他なりません。人はラーメンをすするとき、いちばん元気モリモリな自分をイメージし、いちばん若々しかった頃に戻ることができます」
思わず頷いてしまうエピソードや会話も、この本の楽しみのひとつだ。
ゴールデンウィークが終わってしまい、夏休みまでしばらくお出かけは難しい。
じゃあ、家でワイワイ粉ものパーティはどうだろうか。
私自身はひとまず肉まんは作れたから、次は憧れのカステラにチャレンジしてみよう。ピザまんも、自分で作れば食べられるかもしれない。
(オグマナオト)
漫画『宇宙兄弟』で一番好きなのは、うどんを作るために小麦粉をこねながら、宇宙への夢を語り合うシーンだ。
高3の冬。コンビニでピザまんを食べようと自転車を止めたら、カゴの中の鞄がなくなっていた。財布は持って店に入っていたから、中に入っていたのは参考書やノート類のみ。でも、受験生だった自分にとっては財布よりも大事なモノだ。おかげで、以降ピザまんが食べられなくなった。いや、ピザまんに罪はないけど、何となく。
なぜなら、生きていく上でなくてはならないものだから。
ところが近年、炭水化物がまるで悪者のように扱われることがある。
低糖質生活? 炭水化物抜きダイエット?
ちゃんちゃらおかしい。
人はパンのみにて生きるにあらず。でも、美味しいパンがあれが生きるのも楽しくなる。
ビバ!炭水化物。ラブ!粉もの。レッツ!粉もの部。
レシピ本『家メシ道場』『家呑み道場』がベストセラーになった素人おっさん料理人ユニット「給食系男子」の最新レシピ本は、粉ものに特化したその名も『レッツ!粉もの部』。
みんな大好き「お好み焼き」から始まり、「餃子」「ピザ」「肉まん」「沖縄そば」「たこ焼き」「ガトーショコラ」「うどん」「せんべい」「カステラ」「カレーパン」「ラーメン」という12種類の粉ものメニューがこれ一冊で作れてしまう代物だ。
お好み焼きやたこ焼き、うどんはともかく、肉まんって家で作れるの? と正直思った。で、実際に試してみた。
餡の材料は、豚バラ、長ねぎ、醤油、ごま油、オイスターソース、紹興酒。
皮の材料は、強力粉、薄力粉、ベーキングパウダー、ドライイースト、砂糖。
ある程度料理をする家ならば常備してそうなものばかりでできてしまう! 紹興酒だけなかったから日本酒で代用してしまった。
無心に粉をこねる時間、発酵を待つ時間、なんともいえない、ゆったりとした時間が流れる。
自然と、一緒に作る人と会話が生まれる。
そして感じたのが、粉もの料理はとてもエンターテイメントだということ。
だから、パーティ料理やおもてなし料理としても最適なのだ。
普段の料理はいかに手際よく、効率よく作業をこなしていくかという点に集中してしまうし、実際、レシピ本の多くも「効率化」「簡単・らくちん」をうたったモノが多い。
でもこの本、レシピ本ではあるんだけれど、「粉ものエンターテイメント本」として、みんなで作る楽しさも気づかせてくれる。
実際、粉もの料理は一人よりも大勢でワイワイ作る方が楽しい。
そしてみんな何かしらの「粉ものヒストリー」を持っているから、自然と会話も弾んでしまう。
給食系男子二合・廣瀬公将は語る。
「中学の頃、部活帰りにコンビニでよく肉まんを買っていました。北風がビュービュー吹く中で食べるのが最高に旨い」
給食系男子五合・石原壮一郎は語る。
「ミルキーがママの味で、カルピスが初恋の味なら、ラーメンは「青春の味」に他なりません。人はラーメンをすするとき、いちばん元気モリモリな自分をイメージし、いちばん若々しかった頃に戻ることができます」
思わず頷いてしまうエピソードや会話も、この本の楽しみのひとつだ。
ゴールデンウィークが終わってしまい、夏休みまでしばらくお出かけは難しい。
じゃあ、家でワイワイ粉ものパーティはどうだろうか。
私自身はひとまず肉まんは作れたから、次は憧れのカステラにチャレンジしてみよう。ピザまんも、自分で作れば食べられるかもしれない。
(オグマナオト)