日本時間5日、トロント・ブルージェイズ戦においてメジャー初先発で初勝利を挙げたニューヨーク・ヤンキース田中将大。失投から先頭バッターにホームランを許し、2回にも追加点を与える苦しい立ち上がりとなったが、ストレートを軸に投球を組み立て直すと、その後は安定したピッチングを披露した。

同日放送、TBS「S1」では、楽天時代の恩師・野村克也氏が田中のピッチングをリアルタイムにチェックし、批評する様子を伝えている。試合前から「スマイルがないね」と田中の緊張を指摘すると、先頭打者カブレラにホームランを打たれたボールについては「スプリット。フォークの抜け球。タチが悪い。高めに抜けてるから本当に棒球」と語り、2回の連打による失点は「向こうのキャッチャーって真ん中にしか構えんから、そういうのに慣れてないだろう、マー君。どうしてもコースが甘くなる」と分析した。

それでも、チームが逆転すると「マー君、神の子か。援護射撃がすごい」と驚いた様子で話した野村氏。その後のピッチングは「これが本来のマー君」などと目を細め、ヤンキースの勝利が決まると「フォアボール0っていうのは評価していいんじゃない。悪いなりに。なにはともあれ、勝利投手田中っていうピッチャーは勝ち星に勝る良薬はないからね」と総括した。