都市伝説 スマホを壊す人はスマホ愛が足りないから壊れる?

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スマートフォン(スマホ)を使っていて不思議に思うのは、同じようにスマホを使っているのに、「スマホを壊す人」と「壊さない人」がいるということです。

スマホを壊したり、故障したりする人は、一見、モノを大事にしない人、モノを乱暴に扱う人というイメージから男性が多いと思われがちですが、意外に女性も多かったり、見た目が物静かな人も多かったりします。

スマホの使い方でも、ガンガン使い込んでいると思われたりしますが、こちらもいたって普通の用途や使う頻度だったりします。

そこで、多くのモバイルユーザーを見てきたモバイル歴が長い、Hさんにスマホを壊したり、故障させたことがあるのか聞いてみましたが、彼の場合、10数年PDAをはじめとしてスマホに至るまで数え切れないほどの小型ガジェットを使用されてきていますが、ガジェットを壊した記憶はないといいます。また、Hさんの周囲のモバイル仲間たちも、壊したり、故障させたりする人はほとんどいないそうです。

ただ、モバイルマニアが、必ずしもガジェットを壊したり、故障したりしないかというと決してそうではなく、モバイル好きな人でも壊す人はいると教えてくれました。

スマホをはじめとしたモバイルガジェットを常用しながら、壊す原因とはなんなのでしょう。


■スマホの破損や故障
スマホの故障や破損は、大きく分けて下記のケースがあります。

1:ディスプレイの破損
割と多いのがディスプレイ画面の破損です。壊れていることが一見して分かります。このディスプレイ破損の原因は、主に落下、器物との衝突、カバンに中での圧迫などがあります。

ディスプレイ破損は、動作には影響がなく破損したままで利用できる場合も多く、そのままの状態で使い続けている人もいます。しかし、破損部分から異物の混入も考えられ、それにより回路への負荷が発生し、しばらくしてから本体の動作が正常でなくなるといった故障の原因になることもあります。可能であれば、なるべく早くキャリアショップや修理業者に修理を依頼したほうがようでしょう。

2:水没
こちらも多いトラブルです。防水対応の端末であっても、端子カバーが緩んでいたり、完全に水没して長時間経過したり、風呂などの暑い温水や海水や温泉など真水以外により浸水したりします。

この場合は、できるだけ早く水分を拭き取り、自然乾燥を十分にしたのちに、電源投入を試してください。もし、電源が入ったら、データのバックアップを取りましょう。そのまま利用すると、深刻な故障が発生してデータが消失することもあります。

また、絶対にしてはいけないのが、“水没直後の電源投入”です。内部に水分が残っているとショートして本体電子部品を完全破損したり、バッテリが爆発したりする危険性があります。

修理業者によっては水没からの復旧対応を行っているところもありますが、ある程度の条件は必要になってきますし、通信キャリアでは水没は全損扱いで修理受付不可としているため、機種を変更するか、以前使っていた機種にするという選択になってしまうので、水没については充分注意する必要があります。

3:動作の不良
タッチ入力のズレや充電が正常にできなかったり、突然電源が切れたり、頻繁にリセットしたりなど、動作が不安定となるケースがあります。

アップデートで修正されるケースもありますので、まずは最新のアップデートを適用してみましょう。それでも症状が改善しない場合は、修理に出します。ただ、機種によってはアップデートが原因で後に挙動が不安定になってしまう場合もあります。

しかし、動作不良については、改善されない場合、キャリアの専門ショップに持ち込むなどして相談すれば、無料修理や基盤交換といった対応で、新品に近い状態で改めて使うことができる場合もあります。


■スマホに愛情が足りない説 壊す人はスマホ愛がない?
モバイラーであるMさんは、スマホを壊す人にはある共通点があるといいます。
「男女を問わず、スマホに愛情がないんですよ」という

Mさんによると、「ケータイやスマホに対して愛が足りない人は、スマホをカバンに入れるときやテーブルなどに置く時も、アクセサリやグッズなどと同様に放ったり、投げ込んだりするケースが多いです。新しいスマホ買ったのぉ〜!と言ったそばから、カバンにバコッ!と投げ込む人とかいますからね。」と、スマホが電子機器だという認識が薄い人が多いと指摘します。

確かに、日常シーンを見ても、電車の自動改札でICカードをバンッ!と叩きつける人や、ICカードの入ったサイフやカバンを叩きつける人を一度は見たことはあるでしょう。テレビやエコンなどのリモコン投げつける人もいます。悪意はなく無意識のレベルで物の扱いが雑な人というのは身近に存在します。

そうした人は、スマホはあくまで、道具や物であり、愛着のあるアイテムとして持っている感覚が低いという見方もできます。


■スマホ メカオンチ説 スマホを壊す人は正しく理解できていない?
とは言え、「愛がない論」には、ひとつ矛盾点があります。それは、スマホ本体をデコレーションしたり、ストラップなどをつけたりして装飾している人もいることです。

そこで、別のモバイラーSさんは、メカとしての理解ができてないと指摘します。デジタルガジェットは数多くの部品から組み立てられた製品ですが、外見からは1つの塊にしか見えないので精密機械という認識ができない可能性があります。スマホなどの精密機械は、一定の扱い方や扱いの方向性があり、本体だけでなく内部部品の剛性も許容範囲があります。機械には、構造や機能のナビゲーションに沿って使わないと、スマホ自体に無理な負荷がかかり、寿命も縮まるといいます。

想定外の方向や場所に衝撃をあたえたり、振動をあたえたりすると、予想外に痛みやすく、通常の寿命強度を下回るケースもあると指摘します。それは機能や操作の面でも同じで、規定以上の発熱や結露などを放置したり、そのまま使いづけたりといった扱いを繰り返すことで、本来の寿命より短い時間でスマホが痛むケースがあるといいます。

例えば、水没しても外が乾いているから動くだろうという認識や、お尻のポケットに入れて持ち歩いたり、テーブルや床、ソファなどに放り投げたりする場合、相当大きな衝撃・圧力を本体にかけているにもかかわらず本体の見た目が曲がっていない、壊れていないから大丈夫というような認識です。

実は、外観は綺麗で問題ないように見えていても、内部では基盤が痛んでいたり、腐食していたりして突然電源が入らなくなる、なんてことが起こっても全く不思議ではないのです。

Sさんによれば、スマホに限らず、最近の機器は、どのようにしたら製品は壊れてしまうか、どのようにすると無理なく動作するかを使う人が知って利用すれば非常に長持ちすると言います。


■結論
スマホは、高度な電子機器です。これまでの製品とは異なり物理的に稼働する部分もなくなり、デザイン性に優れ、耐久度も飛躍的に高くなっていますが、それでも精密な工業製品であることにはかわりありません。

自分が愛着のあるスマホを今より、少しだけ愛して、少しだけ知ってあげることが、スマホを壊さず、長持ちさせるコツなのかもしれません。