どちらが本当に便利なの?スマホバッテリーの交換式と内蔵式

写真拡大

スマートフォン(スマホ)では、バッテリーの“持ち”について、多くの人が気にしている点ですが、実は機種を選ぶ際に大事なのはバッテリーの持ち時間だけではありません。

スマホのバッテリーには、カバーを外してユーザー自身がバッテリーパックを取り替えることができる「交換式」とユーザー自身が取り替えることのできない「内蔵式」の2種類があります。

バッテリーが劣化したときのことを考えると、自身で取り替えができる交換式の方が良いと思う人がほとんどでしょう。しかし、実際の利用シーンでは相当ハードに使っても、「バッテリーパックを交換しないいけないかも」と感じるには1年以上かかる場合がほとんどです。また、外部バッテリーと併用している場合、バッテリーパックを交換するよりも、大容量の外部バッテリーで機種変更まで対応するという人も多いでしょう。

一方、タブレットでは、元々大容量のバッテリーを搭載しているとは言え、そのほとんどがバッテリー内蔵式を採用しています。

では、実際のところ、交換式と内蔵式のどちらが良いのでしょうか?メリットとデメリットを検証してみましょう。

■バッテリー内蔵式は大容量時代の主流
○バッテリー内蔵式のメリット
・大容量であればバッテリー交換は不要
利用途中でバッテリーパックを交換できないことで心配される人も多いのですが、そもそも1日持つ大容量バッテリーであれば使用中に交換する必要がありません。

・内蔵固定だから安心
リチウムイオン電池は、デリケートな電池。内蔵式はバッテリーを固定したままで利用するので交換やバッテリーパックの安全装置のトラブルなどの外的な要因からの危険を抑えられます。

・裏蓋がなくデザイン性がアップ

・薄型化や防水対応しやすい
開閉用の裏蓋を用意しない分、本体を薄型化できます。また本体を密閉できるため、防水対応しやすく、防水機能を高くできます。

・カードの出し入れがすぐできる
内蔵式の機種では、SIMカードやmicroSDカードスロットが本体側面に搭載されるため、出し入れがすぐにできます。

○バッテリー内蔵式のデメリット
・バッテリー交換が手軽にできない
急なバッテリー消耗や不具合が発生しても交換ができず、基本的にはショップに持ち込んで修理扱いとなります。外出先でのバッテリー補充は、モバイルバッテリーで充電できますが、荷物が増えます。

・密閉されるので発熱が大きくなる
密閉と薄型化される機種が多くなり、本体の温度上昇が大きくなります。


■バッテリー交換式は汎用性が高いが旧世代
○バッテリー交換式のメリット
・交換用の予備バッテリーを入れ替えできる
・安価な互換バッテリーが利用できる
・標準バッテリーより容量の大きなバッテリーも利用できる

○バッテリー交換式のデメリット
・交換バッテリーパックの安全性に不安
リチウムイオン電池は、デリケートな電池なだけに、持ち運び時でのバッテリーパックの破損や不具合の危険性がある。

・安価な互換バッテリー問題
安価な互換バッテリーは、安全性だけでなく、おサイフ機能が利用でないなどの問題がある場合も少なくありません。

・本体の薄型・防水化が難しい

・カードの出し入れが面倒
バッテリー交換式のスマホの場合、多くの機種はバッテリーまで外さないとSIMカードやmicroSDカードの出し入れができないので、microSDカードをデータ転送で頻繁に出し入れする人にはこれがとてもわずらわしく感じるでしょう。

バッテリー交換のために裏蓋開閉が必要となり、薄型化や防水化が難しくなります。


■バッテリー大容量時代でメリットが増えた内蔵式
スマホはバッテリーの大容量化が急速にすすんでいます。通常の利用で1日持つ機種も多くなり、バッテリー交換の頻度も必要性も低下してきています。また、多くの人が、バッテリー寿命とほぼ同じ2年周期で機種変更をしており、利用サイクルの利便性もあります。

これまでは交換式が便利だと思われていましたが、これからは内蔵式の利便性が発揮される時代になりそうです。