仙台三が11年ぶりの4強入り

　第3シードの仙台三と、4回戦で東北を破った気仙沼が準決勝進出をかけて戦った。

仙台三は3年生と2年生にそれぞれ固定されたバッテリーがいる。この日は3年生の菅原千尋投手、橋本廉捕手がスタメン。

1回表、気仙沼は5年ぶりの4回戦突破の勢いそのままに、1番・菅原圭太がセンター前に弾き返すと、2番・遠藤翔が犠打を決めて一死二塁とした。しかし、3番・畠山尚輝が三振、4番・佐藤稜眞がライトフライに倒れて先取点はならなかった。

気仙沼の先発は、東北を7安打に抑えたエース・川村真那人。しかし、この日はいきなりつかまった。

仙台三の1番・石川智之が流し打ちでレフト線に二塁打を放つと、2番・遠藤寛也はレフト前に先制打。3番・工藤大嵩はセンター前ヒット、4番・船山大輝がセンター前タイムリー、5番・太田拓也がライト前ヒット、6番・橋本がレフト前タイムリーとここまで6連打。7番・奥野拓実は一ゴロに倒れたが、三走・船山がホームイン。さらに8番・小林恵介がセンター前に2点タイムリーと、怒濤の攻撃で計7安打6点を奪った。2回には2点を挙げ、完全に仙台三のペースだった。

だが、気仙沼もあきらめない。4回、2番・遠藤がエラーで出塁すると、盗塁を決め、3番・畠山の一ゴロの間に進塁。4番・佐藤のライト犠牲フライで1点を返した。6回には9番・神山啓がセンター前ヒットを放つと、1番・菅原がバントヒット。その後、エラーもあり、無死満塁で3番・畠山がレフト前にヒット。2人が還った。さらにエラーで1点を加え、4対8と追い上げた。

しかし、気仙沼は6回にバントヒット2本を連続で決められ、仙台三4番・船山にセンターオーバーの三塁打を浴びた。守備が乱れる間に打った船山もホームイン。結局、気仙沼は4点を失った。

12対4の7回コールドで仙台三が勝利。気仙沼の26年ぶりの4強入りはならなかった。仙台三は11年ぶりの4強入りで春に続いて準決勝進出を決めた。

(文=編集部）