スイスでも『変態仮面』が上映される? 日本のヒット作がファンタに集結!
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 今年で13回を数える、ヌシャテル国際ファンタスティック映画祭(開催国:スイス)のラインナップが、現地時間6月20日に発表された。日本からは福田雄一監督の大ヒット作『HK/変態仮面』、カンヌ国際映画祭でも話題となった三池崇史監督の『藁の楯 わらのたて』、Jホラーの名匠としてヨーロッパで絶大な人気を誇る中田秀夫監督の『クロユリ団地』、さらにアニメ界から、圧倒的なクオリティーの3D映像が注目を浴びている神山健治監督の『009 RE:CYBORG』が選定されている。


 年々来場者も増え続け、ヨーロッパ・ファンタオタクにとって夏の恒例イベントになりつつある同映画祭。日本映画は去年、日活100周年特別企画として巡回上映が実施され、現地でも大好評となった。今年は「日本の今」を切り取った話題作を上映するべく厳選された作品が並ぶ。


 特に『HK/変態仮面』は、今年のカンヌ国際映画祭のマーケット会場でもその奇抜なポスタービジュアルが大きな話題に。ヌシャテル映画祭のディレクター、アナイス・エメリさんもカンヌの会場で「こんな映画は世界のどこにもない」と即決し、今回の選定となった。なお、今年のオープニング上映作品は韓国の鬼才パク・チャヌク監督がニコール・キッドマンらを起用して撮ったハリウッドデビュー作『イノセント・ガーデン』となっている。


 アナイスさんいわく「ヨーロッパでは、まだまだ紹介される機会の少ないアジア映画がたくさんある」とのこと。その上で、映画祭について「継続的にアジアの映画を上映することで、観客に慣れ親しんでもらい、市場活性化のきっかけを作りたい」と語る。


 過去には、塚本晋也監督、園子温監督、黒沢清監督、石井岳龍監督など、日本の映画人も数多く参加している同映画祭。今年も映画祭の会場となるスイスの美しい湖畔に、日本映画を求める熱狂的な観客がヨーロッパ中から集結する。(取材・文:高松美由紀)


ヌシャテル国際ファンタスティック映画祭は7月5日から13日まで開催