独地元メディア、内田を酷評「シャルケの守備における不安定要素」

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 ドイツの各地元メディアは、ブンデスリーガ最終節及びブンデスリーガ2部最終節における日本人選手の採点と寸評を公表。ハノーファー所属の日本代表DF酒井宏樹に及第点が与えられ、右サイドハーフとして攻撃面での働きを評価された。一方、シャルケ所属の日本代表DF内田篤人や、シュトゥットガルト所属の同代表FW岡崎慎司は、採点こそ及第点を下回る程度だったが、プレー内容は厳しく寸評をされている。

 各メディアの採点と寸評がついた日本人選手は以下のとおり(最高点1、最低点6)。

内田篤人(シャルケ)
対フライブルク戦(2−1○) フル出場
『Revier Sport』
採点:4
寸評:またしてもシャルケの守備における不安定要素となっていた。6分にはイマヌエル・ヘーンを完全なフリーにしてしまった。このプレーは失点につながりかねないものだった。彼のポジショニングは壊滅的で、同点に追いつかれた場面もヤン・ローゼンタールを止められず。

『Westdeutsche Allgemeine』
採点:4
寸評:前半、フライブルクに肝を冷やさせる雰囲気を作り出した唯一のシャルケ選手。相手にクロスを許し、またボールから離れるのも早く、連係できる味方をなかなか見つけることができなかった。ようやく38分になって初めて、相手ゴール前でフリーとなっていた、相性のいいジェフェルソン・ファルファンと見ごたえあるワンツーパスを見せた。だが、ファルファンがボールをコントロールしきれず。後半はプレー内容が良くなった。

■乾貴士(フランクフルト)
対ヴォルフスブルク戦(2−2△) フル出場
『Sportal.de』
採点:3.5
寸評:3回巡ってきたチャンスにゴールを決めるか、よりいいポジションを取っていた味方選手に1度でもボールをつなげていたのであれば、単独でマッチウィナーになることもできたはず。少なくともPKは獲得したが。

■長谷部誠(ヴォルフスブルク)
対フランクフルト戦(2−2△) 先発出場、35分退場
『Sportal.de』
採点:4
寸評:不要なPKを与えてしまった場面が、彼にとって最も大きなプレーだった。なぜなら、ナウドとディエゴ・ベナリオがシュートを止めることのできる位置におり、また(ボールを持っていた)乾貴士の決定力も決して高くはないからだ。やりようによっては、味方選手が長谷部のレッドカードを防ぐこともできただろうが、審判は別の見方をしていたようだ。そして、その見方(ジャッジ)も納得できるものではあった。

■酒井宏樹(ハノーファー)
対デュッセルドルフ戦(3−0○) フル出場
『Sportal.de』
採点:3
寸評:右サイドの方が合っているようだ。ハノーファーの攻撃は酒井とスティーヴ・チェルンドロの右サイドの方が、左サイドより機能していた。ハノーファーの2点目は、この日本代表選手を起点としたもので、すでに14分に見せていたようにチェルンドロとの息がぴったり合っていたことで生まれた。

■酒井高徳(シュトゥットガルト)
対マインツ戦(2−2△) 先発出場、86分交代
『Stuttgarter Zeitung』
採点:4
寸評:いつものように熱心な働きをするも、いくつかのポジションミスがあった。攻撃面での努力も大体において次につながらなかった。

■岡崎慎司(シュトゥットガルト)
対マインツ戦(2−2△) 先発出場、70分交代
『Stuttgarter Zeitung』
採点:4.5
寸評:懸命な動きをみせたが、そこまでだった。ゴールの可能性を感じさせないのであれば、攻撃の選手としては物足りない。

■田坂祐介(ボーフム、ブンデス2部)
対ウニオン・ベルリン戦(1−2●) フル出場
『Revier Sport』
採点:4
寸評:この試合におけるアンラッキー選手だった。積極的に動くもツキに見放された象徴ともいえるのが、開始30分にこぼれ球を無人のゴールを前に4メートルの距離から外してしまったシーンだ。しかしながら、この日本人選手は来季のチーム構成において重要な役割を担うだろう。