エンニオ・モリコーネ、タランティーノにダメだし!
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 映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』や『ニュー・シネマ・パラダイス』など知られる、映画音楽の巨匠で84歳のエンニオ・モリコーネは、映画『イングロリアス・バスターズ』や最新作『ジャンゴ 繋がれざる者』などに楽曲使用を許可してきたクエンティン・タランティーノと、もう一緒に仕事をしたくないと告白した。

 『ジャンゴ 繋がれざる者』のサントラには、モリコーネが手がけた映画『真昼の死闘』の楽曲や、イタリアのシンガー、エリザ・トッフォリが歌う、モリコーネの書き下ろし曲「アンコラ・キ」が収録されている。

 しかし、The Hollywood Reporterによれば、イタリアにあるローマ社会科学国際自由大学で行われた授業でモリコーネは、「(クエンティンは)『イングロリアス・バスターズ』以来、また僕と仕事をしたいと思っていたと話していたが、それはできないと伝えた。彼のスケジュールはぎりぎりで、十分な時間を僕に与えてくれないからだ。だから、今回はすでに書いていた曲を提供しただけだ」と明かした。

 また、モリコーネは、「一貫性を欠いた方法で、映画の中で楽曲を使う。作曲家にとって、あるまじき扱いだ」と、タランティーノの映画音楽の使用の仕方にも異議を唱えている。

 タランティーノは、1月にローマで行われた『ジャンゴ 繋がれざる者』のプレミア上映にてローマ映画祭功労賞を受賞、モリコーネ本人が賞のプレゼンターだった。しかしモリコーネは、映画について、「正直言って好きな映画ではない。流血ばかりで」とコメントしている。(鯨岡孝子)