「ビブリア古書堂の事件手帖」で天才俳優・内田篤人が彗星のごとくデビューした件。
これが、のちの日本アカデミー賞俳優のデビュー作である!
これが才能というものか。僕は衝撃を受けました。まったくの未経験。ズブの素人。しかし、そこには確かな才能がありました。内田篤人、24歳。職業プロサッカー選手。今そこに新たな肩書きが付け足されました。俳優、内田篤人。ドラマ界の頂点「月9」で、俳優としての内田篤人が控え目にして力強い一歩を踏み出したのです。
アスリートの役者業というのは、これまで惨敗の連続でした。
数多くのアスリートがゲスト出演という形でドラマ・アニメなどに出演を果たしています。声優としての出演では、福原愛ちゃんがアニメ「こてんこてんこ」で演じた超絶棒読み演技、荒川静香さんが「サザエさん」で演じた無感情キャラ、中村俊輔さんが「ドラえもん」で演じた音声合成アプリみたいな不思議イントネーションキャラ…惨敗の歴史は積み重ねられてきました。
しかし、そうした惨敗は単に演技が苦手というだけの負けではありません。彼らが演じるのは基本的に「本人役」。自分自身を投影したキャラクターが劇中に登場し、それを本人が演じるパターンです。つまり、演技の腕などハナから不要。ただいつもどおりしゃべればいいだけの「手心を加えた」オファーで、なお惨敗は繰り返されてきたのです。
これは唯一の成功例として語られることが多い、ドラマ「古畑任三郎」のイチローさんでも同様です。イチローさんの登場回「フェアな殺人者」でイチローさんが演じたのは「フェアプレイを好むスポーツマン・イチロー」で、やはり「イチロー本人」でした。あえて厳しく言わせてもらえば、本人を演じるのは役者ではありません。本人役は役者のキャリアとしてはノーカウント。他人を演じるから役者なのです。
では、自分以外を演じる役者業としては、どういった例があるのか。例えば、元競泳選手の田島寧子さんは朝の連続テレビ小説「てるてる家族」などに出演しました。しかし、それは世間に「アチャー」という感想を残すもので、現在は役者業を廃業しています。江角マキ子さんもバレーボール選手からの転身ですが、こちらはバレー選手時代の印象は薄いかもしれません。むしろ、女優になる前にうっかりバレーをやっちゃったという印象。
何と言っても、役者と相性がいいアスリートはプロレスラー・格闘家です。長与千種さんはドラマ「毎度おさわがせします」での登場を皮きりに、数々のドラマ・舞台に出演し、役者としても成功をおさめました。大河ドラマのような大きな作品でも、「江」の藤浪辰爾、「龍馬伝」の中西学、「利家とまつ」の高山善廣、「武蔵」の武藤敬司、「風林火山」の高田延彦など、多くのプロレスラーがオファーを受け、怪演を見せています。K-1の角田信朗さんは「北条時宗」「天地人」「龍馬伝」と大河ドラマにたびたび出演されていますし、魔裟斗さんもドラマ出演多数。ボクシング界からはガッツ石松さん(スピルバーグ監督作品出演)、赤井英和さん(ドラマ主演多数)という名俳優も誕生しました。
これは多分に、リングの上では、自分のキャラクターを創造し、演じることが求められるからでしょう。凶暴な悪人や正義のヒーロー、ブラジルから来た謎の戦士、機械仕掛けのマスクマン、ケンカ少年の成り上がり…そうした物語性を表現できる演技達者だけがリングで輝くことができるのです。自分をどう魅せるか、自分をどう表現するか。演じる術を普段から磨いているからこそ、俳優としてもいきなりの活躍を見せられるのでしょう。
そんな中で、サッカー選手という「魅せる演技」「キャラ作り」「物語性」とは無縁の競技から、彗星のごとく現れた名俳優・内田篤人。それは、彼がいかに天才的センスの持ち主であるかを証明しています。1年に1作程度でもキャリアを積んでいけば、引退後には素晴らしい役者として、第二の人生でも成功を遂げることでしょう。「内田ムービー」…そんな言葉が今から想像されるほどに。
ということで、20年後の日本アカデミー賞授賞式を想いながら、14日にフジテレビ系で放映された内田篤人さんのデビュー作「ビブリア古書堂の事件手帖」をチェックしていきましょう。
◆内田篤人さんの演技力の高さに、各局のプロデューサーが動く!
内田さんが今回作中で演じたのは、無名のハローワーク職員。ドラマの準主演であるEXILEのAKIRAさんが、仕事の斡旋を受けるためにハローワークを訪れるという設定での登場でした。その出演時間はわずか17秒。セリフも二言ばかりの端役です。しかし、そこには確かな存在感と、演技力が垣間見えたのです。
↓内田篤人さん、月9に華麗に降臨!
セリフ:「一般企業での募集は、かなり競争率が高いんですよね」
セリフ:「体力もありそうだし…」
セリフ:「警備会社なんかどうですか?」
内田さんが登場したのは番組会社から31分後、21時30分のCMをまたいだ直後です。内田さんはAKIRAさんに3枚の求職票を提示し、自身の手元に2枚の求職票を残していました。この演出からは現在の就職難とAKIRAさんの職歴などから、候補の中でもいくつかの職種しか斡旋できないという厳しさがうかがわれます。
その厳しさを、内田さんは固く組んだ指、求職票に落とした憂鬱な視線で表現していました。テレビ出演時には、心にもない愛想笑いなども見せる内田さんですが、このまんじりともしない登場シーンには、脚本と演出の意図を汲む理解力の高さが表れていたと思います。
そして、最初のセリフ「一般企業での募集は、かなり競争率が高いんですよね」。これはまだAKIRAさんがじっくりと求職票に目を通す前に言い放たれています。やんわりとした表現ですが、心にグサリと突き刺さる強さで「就職は極めて難しい」ことが端的に表現されるセリフ回しです。現代の就職難を背景にしつつ、それにカコつける形で、「あなたの就職は難しい」と個人的な問題(おそらく職歴・資格・学歴などの総合判断)を指摘したのです。
AKIRAさんは「本を読まない」という設定でありながら、最終的に作中に登場するビブリア古書堂に就職します。これは物語上の必然です。しかし、通常、就職活動をしている人間が古書店勤務を考えるでしょうか。株式会社なりの組織で、ボーナスもあり、福利厚生もしっかりした求職を探すのが普通でしょう。
しかし、内田さんの演じるハローワーク職員が、やんわりと、しかし強く、「あなたの就職は無理だ」と示したことで、AKIRAさんは「古書店勤務でも構わない」という決断に至るのです。内田さんが作品の大きな流れを理解して、この場面に挑んだことがよくわかります。もしこの場面で、昨今の求職事情のみに終始する表現をしたならば、AKIRAさんは古書店の誘いを蹴って、もう少しマトモな就職先企業を探しつづけたのではないでしょうか。
そして、次の場面。AKIRAさんの手元には従業員数214名の警備会社「●●セキュリティ」という求人票がありました。内田さんはトランプのカードのように広げて持たれた求職票の斜め上から除き込むような演技を挟みます。そこで飛び出したのが「体力もありそうだし…」というセリフ。
これはAKIRAさんの体格…おもに胸筋・腹筋・体幹の強さなどを外見から判断したのでしょう。単に身長の高さで判断するのではないあたり、アスリート視線からの表現と言えるでしょう。実際、のちに作中でAKIRAさんは柔道の有段者であるという設定が明かされます。内田職員が的確な指摘をしていることが裏付けられたわけです。
そして最後のセリフが「警備会社なんかどうですか?」。これは、すでに警備会社の求職票を提示していることから、提案ではなく断定であることは明白。「あなたが働ける場所は、警備会社くらいです」という断定を、遠まわしに言ったわけです。体力と不規則な生活が求められる警備会社。なかなか選びにくい就職先を提示され、AKIRAさんはハローワークをあとにします。
本来ならAKIRAさんも「ほかにないんですか?」と聞くべきところ。視聴者も「もう就職諦めるのかよ!」と疑問を抱きがちな場面です。しかし、内田職員の洞察力、お役所的な冷たさ、警備会社しかないという断定、すべてが一体となったことで、AKIRAさんと視聴者に「就職諦め」という気持ちを喚起したのです。そして古書店勤務しかない、という選択への道筋をつけたのです。物語の重要なターニングポイントを見事に演じきった内田篤人さんは、助演男優賞ものの活躍と言えるでしょう。
↓最後の場面、警備会社しかないと決断を迫る内田職員の背中の演技が渋い!
よく感情が表れているな!
さすが語学力に頼らず、誰とでも打ち解けられる表現力の持ち主!
このような内田さんの好演は何に基づくのか。それはサッカーにおいても見られる、鋭敏な感受性と、自分の強すぎる輝きを抑制するチカラの成せる技でしょう。内田さんはオレオレ主義の多いサッカー界において貴重な、周囲を見てバランスを整えられる人材。空いた穴を埋め、足りない部分をカバーする能力の持ち主です。それは、脚本の理解力、物語の把握にも通じるものでした。
そして内田さんは、あれだけの経歴と実績を持ちながら、決して偉ぶりません。それどころか、どこか軽んじられてさえいます。それは自分を抑制する能力に依るものでしょう。内田さんは試合中も試合以外でも自身をコントロールし抑制しています。そうすることで、場面場面で必要なチカラを気負うことなく発揮しているのです。その自己制御力は、演技に置いて内田篤人自身の個性を消し、作中の人物を表現することに活かされていました。まさに「役者」の資質と言えるものでしょう。
僕は今回の演技を見て、内田さんの俳優としての無限の可能性を感じました。番組プロデューサーも内田さんに、話題作りとしてではなく、俳優としてオファーをしたと語っています。将来的な連続ドラマレギュラー出演、映画出演などの可能性も含め、今後の俳優業での活躍にも大いに期待したいものですね。
↓プロデューサーもその才能に太鼓判!
プロデューサー:「役者として出てもらいたい」
プロデューサー:「ルックスがいいので、テレビ映えする」
プロデューサー:「すごく勘がいい」
いっそ、ビブリア古書堂の店主を演じてもいいんじゃないか!
ロングヘアーのヅラを被らせて!
でも、俳優業でのキスシーンと濡れ場は禁止です!絶対に禁止です!
これが才能というものか。僕は衝撃を受けました。まったくの未経験。ズブの素人。しかし、そこには確かな才能がありました。内田篤人、24歳。職業プロサッカー選手。今そこに新たな肩書きが付け足されました。俳優、内田篤人。ドラマ界の頂点「月9」で、俳優としての内田篤人が控え目にして力強い一歩を踏み出したのです。
アスリートの役者業というのは、これまで惨敗の連続でした。
しかし、そうした惨敗は単に演技が苦手というだけの負けではありません。彼らが演じるのは基本的に「本人役」。自分自身を投影したキャラクターが劇中に登場し、それを本人が演じるパターンです。つまり、演技の腕などハナから不要。ただいつもどおりしゃべればいいだけの「手心を加えた」オファーで、なお惨敗は繰り返されてきたのです。
これは唯一の成功例として語られることが多い、ドラマ「古畑任三郎」のイチローさんでも同様です。イチローさんの登場回「フェアな殺人者」でイチローさんが演じたのは「フェアプレイを好むスポーツマン・イチロー」で、やはり「イチロー本人」でした。あえて厳しく言わせてもらえば、本人を演じるのは役者ではありません。本人役は役者のキャリアとしてはノーカウント。他人を演じるから役者なのです。
では、自分以外を演じる役者業としては、どういった例があるのか。例えば、元競泳選手の田島寧子さんは朝の連続テレビ小説「てるてる家族」などに出演しました。しかし、それは世間に「アチャー」という感想を残すもので、現在は役者業を廃業しています。江角マキ子さんもバレーボール選手からの転身ですが、こちらはバレー選手時代の印象は薄いかもしれません。むしろ、女優になる前にうっかりバレーをやっちゃったという印象。
何と言っても、役者と相性がいいアスリートはプロレスラー・格闘家です。長与千種さんはドラマ「毎度おさわがせします」での登場を皮きりに、数々のドラマ・舞台に出演し、役者としても成功をおさめました。大河ドラマのような大きな作品でも、「江」の藤浪辰爾、「龍馬伝」の中西学、「利家とまつ」の高山善廣、「武蔵」の武藤敬司、「風林火山」の高田延彦など、多くのプロレスラーがオファーを受け、怪演を見せています。K-1の角田信朗さんは「北条時宗」「天地人」「龍馬伝」と大河ドラマにたびたび出演されていますし、魔裟斗さんもドラマ出演多数。ボクシング界からはガッツ石松さん(スピルバーグ監督作品出演)、赤井英和さん(ドラマ主演多数)という名俳優も誕生しました。
これは多分に、リングの上では、自分のキャラクターを創造し、演じることが求められるからでしょう。凶暴な悪人や正義のヒーロー、ブラジルから来た謎の戦士、機械仕掛けのマスクマン、ケンカ少年の成り上がり…そうした物語性を表現できる演技達者だけがリングで輝くことができるのです。自分をどう魅せるか、自分をどう表現するか。演じる術を普段から磨いているからこそ、俳優としてもいきなりの活躍を見せられるのでしょう。
そんな中で、サッカー選手という「魅せる演技」「キャラ作り」「物語性」とは無縁の競技から、彗星のごとく現れた名俳優・内田篤人。それは、彼がいかに天才的センスの持ち主であるかを証明しています。1年に1作程度でもキャリアを積んでいけば、引退後には素晴らしい役者として、第二の人生でも成功を遂げることでしょう。「内田ムービー」…そんな言葉が今から想像されるほどに。
ということで、20年後の日本アカデミー賞授賞式を想いながら、14日にフジテレビ系で放映された内田篤人さんのデビュー作「ビブリア古書堂の事件手帖」をチェックしていきましょう。
◆内田篤人さんの演技力の高さに、各局のプロデューサーが動く!
内田さんが今回作中で演じたのは、無名のハローワーク職員。ドラマの準主演であるEXILEのAKIRAさんが、仕事の斡旋を受けるためにハローワークを訪れるという設定での登場でした。その出演時間はわずか17秒。セリフも二言ばかりの端役です。しかし、そこには確かな存在感と、演技力が垣間見えたのです。
↓内田篤人さん、月9に華麗に降臨!
内田篤人昨夜のドラマ出演画像&まとめ(*^_^*)matome.naver.jp/odai/213564864… #内田篤人 twitter.com/AT2TOP/status/…
— ATSUTO UCHIDA FAN.さん (@AT2TOP) 1月 14, 2013
セリフ:「一般企業での募集は、かなり競争率が高いんですよね」
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10月20日発売予定 20%OFF 壁掛け 2013カレンダー 内田篤人 スポーツ・サッカー 価格:1,512円 |
内田さんが登場したのは番組会社から31分後、21時30分のCMをまたいだ直後です。内田さんはAKIRAさんに3枚の求職票を提示し、自身の手元に2枚の求職票を残していました。この演出からは現在の就職難とAKIRAさんの職歴などから、候補の中でもいくつかの職種しか斡旋できないという厳しさがうかがわれます。
その厳しさを、内田さんは固く組んだ指、求職票に落とした憂鬱な視線で表現していました。テレビ出演時には、心にもない愛想笑いなども見せる内田さんですが、このまんじりともしない登場シーンには、脚本と演出の意図を汲む理解力の高さが表れていたと思います。
そして、最初のセリフ「一般企業での募集は、かなり競争率が高いんですよね」。これはまだAKIRAさんがじっくりと求職票に目を通す前に言い放たれています。やんわりとした表現ですが、心にグサリと突き刺さる強さで「就職は極めて難しい」ことが端的に表現されるセリフ回しです。現代の就職難を背景にしつつ、それにカコつける形で、「あなたの就職は難しい」と個人的な問題(おそらく職歴・資格・学歴などの総合判断)を指摘したのです。
AKIRAさんは「本を読まない」という設定でありながら、最終的に作中に登場するビブリア古書堂に就職します。これは物語上の必然です。しかし、通常、就職活動をしている人間が古書店勤務を考えるでしょうか。株式会社なりの組織で、ボーナスもあり、福利厚生もしっかりした求職を探すのが普通でしょう。
しかし、内田さんの演じるハローワーク職員が、やんわりと、しかし強く、「あなたの就職は無理だ」と示したことで、AKIRAさんは「古書店勤務でも構わない」という決断に至るのです。内田さんが作品の大きな流れを理解して、この場面に挑んだことがよくわかります。もしこの場面で、昨今の求職事情のみに終始する表現をしたならば、AKIRAさんは古書店の誘いを蹴って、もう少しマトモな就職先企業を探しつづけたのではないでしょうか。
そして、次の場面。AKIRAさんの手元には従業員数214名の警備会社「●●セキュリティ」という求人票がありました。内田さんはトランプのカードのように広げて持たれた求職票の斜め上から除き込むような演技を挟みます。そこで飛び出したのが「体力もありそうだし…」というセリフ。
これはAKIRAさんの体格…おもに胸筋・腹筋・体幹の強さなどを外見から判断したのでしょう。単に身長の高さで判断するのではないあたり、アスリート視線からの表現と言えるでしょう。実際、のちに作中でAKIRAさんは柔道の有段者であるという設定が明かされます。内田職員が的確な指摘をしていることが裏付けられたわけです。
そして最後のセリフが「警備会社なんかどうですか?」。これは、すでに警備会社の求職票を提示していることから、提案ではなく断定であることは明白。「あなたが働ける場所は、警備会社くらいです」という断定を、遠まわしに言ったわけです。体力と不規則な生活が求められる警備会社。なかなか選びにくい就職先を提示され、AKIRAさんはハローワークをあとにします。
本来ならAKIRAさんも「ほかにないんですか?」と聞くべきところ。視聴者も「もう就職諦めるのかよ!」と疑問を抱きがちな場面です。しかし、内田職員の洞察力、お役所的な冷たさ、警備会社しかないという断定、すべてが一体となったことで、AKIRAさんと視聴者に「就職諦め」という気持ちを喚起したのです。そして古書店勤務しかない、という選択への道筋をつけたのです。物語の重要なターニングポイントを見事に演じきった内田篤人さんは、助演男優賞ものの活躍と言えるでしょう。
↓最後の場面、警備会社しかないと決断を迫る内田職員の背中の演技が渋い!
よく感情が表れているな!
さすが語学力に頼らず、誰とでも打ち解けられる表現力の持ち主!
価格:1,680円 |
このような内田さんの好演は何に基づくのか。それはサッカーにおいても見られる、鋭敏な感受性と、自分の強すぎる輝きを抑制するチカラの成せる技でしょう。内田さんはオレオレ主義の多いサッカー界において貴重な、周囲を見てバランスを整えられる人材。空いた穴を埋め、足りない部分をカバーする能力の持ち主です。それは、脚本の理解力、物語の把握にも通じるものでした。
そして内田さんは、あれだけの経歴と実績を持ちながら、決して偉ぶりません。それどころか、どこか軽んじられてさえいます。それは自分を抑制する能力に依るものでしょう。内田さんは試合中も試合以外でも自身をコントロールし抑制しています。そうすることで、場面場面で必要なチカラを気負うことなく発揮しているのです。その自己制御力は、演技に置いて内田篤人自身の個性を消し、作中の人物を表現することに活かされていました。まさに「役者」の資質と言えるものでしょう。
僕は今回の演技を見て、内田さんの俳優としての無限の可能性を感じました。番組プロデューサーも内田さんに、話題作りとしてではなく、俳優としてオファーをしたと語っています。将来的な連続ドラマレギュラー出演、映画出演などの可能性も含め、今後の俳優業での活躍にも大いに期待したいものですね。
↓プロデューサーもその才能に太鼓判!
小原プロデューサーは「内田さんが新しいことへの挑戦を希望されているという情報があり、これまでドラマには出演したことがないのではと思い、ダメ元でオファーをしたところ、快諾いただきました。番組は、ファンタジックやレトロといったものをキーワードに、リアリティーからちょっとズレた所を狙っているので、リアリティーを追求するよりは、全然違う役者として出てもらいたいと思いました。いつもとは違った髪形で、ビシッとしたスーツでと考えていました。ルックスがいいので、テレビ映えしますね。スーツを着てもお似合いでした」。実際の演技を見て、「最初に控室で練習をしていたんですが、見たことがないくらいに緊張されていました。ですが、実際に何度かやってみると、すごく勘がいいなと思いました。やっているうちに、空気感、テンポ感をつかんでいたのは、さすがです」と感心していた。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news2/20121227-OYT8T01106.htm
プロデューサー:「役者として出てもらいたい」
プロデューサー:「ルックスがいいので、テレビ映えする」
プロデューサー:「すごく勘がいい」
いっそ、ビブリア古書堂の店主を演じてもいいんじゃないか!
ロングヘアーのヅラを被らせて!
価格:1,365円 |
でも、俳優業でのキスシーンと濡れ場は禁止です!絶対に禁止です!
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