上手く話すための肝要は、部屋のドアノブを見ることである。

最近は、毎週のようにどこかに呼ばれて講演したり、講義したりしております。先日の大阪は素晴らしい会場でありました。

それにしても、毎回ネタを考えるのが大変でして。しかも、それを毎回「当然のように」語る必要があります。要するに、熟考はしているものの、それをさりげなく語る必要があるわけですよ。これが大変であり、おそらく話す仕事に愉悦を与えてくれるものでありましょう(なんだこの口調は)。

ここで、話す仕事の要点を3つ挙げてみましょう。もちろん、「3つ」といいながら考えるのはぼくの手段です。

1.まず「話すことは三つあります」と要点の数を述べること
2.その後、「一つ目は〜」と語りだし、熱っぽく語ること
3.次に、「二つ目は〜」と語りながら、必死で三つ目を考え、それでも思いつかなかったら、「まあ、こういうことです」と終わらせましょう。

きっと、あなたの熱さによって、三つ目の不在など誰もわからないのですから

そして、話すべきときに注意することも三つあります。

1.一人ひとりの目を見て、誰か一人に話しかけるようにすることです
2.話がつまらなくて聴衆の全員が寝ていたら、主催者を見ましょう(きっと起きていてくれるはずです)
3.主催者まで寝てしまっていたら、ドアを見つめましょう。ほら、ドアノブが目みたいで、想像すれば、ドアだって人みたいに見えますよ。そりゃ、アブないやつじゃないかって? そりゃそうですよ。一人だけで60分とか90分とか話しまくるんでしょう。それは、一つの病気ですよ。

そう、講演者とは演者なのです。

まあ、なんてことを講演で話すことはできますよ。ははは。
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