私は政府調達に欠けているモノで一番重要な視点は「サプライヤマネジメント」の概念だと考えます。


2012年の7月位から日経コンピューター誌上で「政府システム調達、失敗の本質」という連載記事がありました。最近ITproというWebサイトでも読むめるようになりましたので内容を簡単に紹介します。
(http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20121204/441881/)

2004年に各省庁の業務プロセスとITの改革を目指した「業務・システム最適化計画」の策定から8年が経ちましたが多くのシステムが未だに刷新されていません。特許庁のシステムはプロジェクトそのものが中止し55億円が無駄に、人・給与システムはプロジェクトが難航し開発費が当初の2倍の61億円に膨張、などなど驚くべき額の無駄使いが並べられています。
記者はこれらの政府システム調達の構造的な問題は「IT人材の質・量が不足している」点と「入札準備から稼働に至るまでの調達プロセスが未成熟」の2つを取り上げています。
特に2つ目の「調達プロセス」の課題については「システム開発計画を審査する仕組みやプロジェクトのレビュー機能がない」「技術力で劣るITベンダーの落札を防ぐ仕組みが機能しなかった」ことを上げています。後者ついては「価格だけでなく技術も評価する総合評価方式を導入したことは間違っていなかったが、技術点で差が付きにくく結局は安値での入札が決め手になった」とのことです。一方で、最適化計画では競争入札および分割発注の仕組みを取り入れた筈だが、実際には「随意契約」と「競争入札への応札が1社のみだった」案件が全体の8割に上っており、見えざる「ベンダーロックイン」に縛られているも述べています。

私は政府調達に欠けているモノで一番重要な視点は「サプライヤマネジメント」
の概念だと考えます。

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