企業の採用難は、自らの女性差別が一因。/川口 雅裕
学生が就職難と言い、企業も採用難だと言うのは、なぜか。
企業の人事部で新卒採用に携わっている人に伺うと、「男子学生のレベルが低い。男子学生の採用に苦労している。」という声が、とにかく多い。シューカツ支援でお勉強するような自己分析とか、業界研究とか、キャリアデザインといったことが出来ていないのがその理由ではなく、元気がない、覇気がない、意欲がないといったことを異口同音に指摘する。会社によっては、「何も考えずに採用していたら、全員女子学生になってしまうかもしれない。」というくらいだ。
それでも、平成 23 年度「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」によれば、男子の内定率が94.5%、女子が92.6%で、男子のほうがやや上回っているし、今年7月にリクルートが発表した「学生の就職内定状況」を見ても、男子51.7%、女子43.5%となっており、他の同種の調査でも女子学生が就職で優位となっている数字は見当たらない。
これは、企業が依然として男子の採用にこだわっているためである。自社の業務は女子には難しいとか、男性ばかりの職場に女性を入れるのが不安だとか、若い女性をマネジメントしたことのない管理職ばかりなので育てられないとかいった理由で、女子を採用せず、無理矢理にでも男子学生を採用する会社が多いからだ。
雇用機会均等法によって、あからさまな採用差別は確かに減った。しかしそれは、求人票の公開や募集広告など、最初の情報公開に限った話で、選考というオープンにならない段階においてはまだまだ女性差別は残っている。
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企業の人事部で新卒採用に携わっている人に伺うと、「男子学生のレベルが低い。男子学生の採用に苦労している。」という声が、とにかく多い。シューカツ支援でお勉強するような自己分析とか、業界研究とか、キャリアデザインといったことが出来ていないのがその理由ではなく、元気がない、覇気がない、意欲がないといったことを異口同音に指摘する。会社によっては、「何も考えずに採用していたら、全員女子学生になってしまうかもしれない。」というくらいだ。
これは、企業が依然として男子の採用にこだわっているためである。自社の業務は女子には難しいとか、男性ばかりの職場に女性を入れるのが不安だとか、若い女性をマネジメントしたことのない管理職ばかりなので育てられないとかいった理由で、女子を採用せず、無理矢理にでも男子学生を採用する会社が多いからだ。
雇用機会均等法によって、あからさまな採用差別は確かに減った。しかしそれは、求人票の公開や募集広告など、最初の情報公開に限った話で、選考というオープンにならない段階においてはまだまだ女性差別は残っている。
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