パソコンのシャットダウンとスリープの消費電力量



一般的に、携帯電話は起動が速く、パソコンは遅いと言われています。確かにパソコンは電源を切った状態から起動するのに遅い機種では1分以上かかりますが、一般の携帯電話(フィーチャーフォン)も同じ条件で測定すれば10秒から20秒前後、スマートフォンは1分近くかかります。(筆者調べ)
いやそんなことはない、私の携帯は蓋を開けたら一瞬で起動するという方が多いと思います。これは、用語の認識が異ためにくる誤解です。携帯電話は開けたら起動しているわけではなく、スリープから復帰しているだけです。

間違いやすいパソコンや携帯電話の起動やスリープという用語について解説しましょう。

■起動とスリープの違い
一般的に2つ折りの携帯電話なら、使うときは液晶画面を開いて、使わないときは閉じると思います。スマートフォンなら電源のボタンを軽く押すなどしてすぐに出てくる画面ロック画面で解除してから使用し、使い終わったら電源ボタンを軽く押して、画面を消していると思います。
ノートパソコンの場合はいかがでしょうか。一般的には使うときに液晶画面を開けて電源ボタンを押して起動、使い終わったら電源を切ってから閉じるという事をしているようです。

この例では、携帯電話やスマートフォンは電源を切っておらず、常に起動中の状態となっています。液晶画面を閉めたり、画面を消した状態はスリープ状態といい、一部の部品にだけ通電させておき、電話やメールの着信などを常に待機する状態となっています。この状態なら蓋を開けてすぐ操作ができます。これをスリープからの復帰などと言います。
着信もできない状態になって始めて電源が切れたと言えます。

完全に電源が切れた状態で、電源を入れることを起動やコールドブートなどと言います。この状態での起動の場合、一般の携帯電話で10秒から20秒程度、スマートフォンで1分程度の時間がかかり、最近のパソコンは10秒台で高速に起動する製品も増えていますが、遅いと言われるパソコンと大差なくなります。

■ノートパソコンで携帯電話と同じように使う
ノートパソコンも設定にもよりますが、一般的には電源を入れた状態で、液晶画面の蓋を閉じればスリープの状態になります。その状態から液晶画面を開ければ、一般的に5秒以内で液晶を閉じる前の画面に復帰します。画面を開けて何もしなくても復帰する機種と、電源ボタンを押す機種など製品によって異なりますが、ノートパソコンも携帯電話と同様に使用することが出来ます。
唯一違うのが、携帯電話ではスリープ中もメールや電話の着信を常に監視しているが、パソコンの場合それがないという点です。

■まとめ
完全に電源が切れた状態で電源を入れることを起動や、ブートコールドブート
一部の機能は生かしたまま使わない状態にすることをスリープ。他にレジュームサスペンドスタンバイなど
スリープの状態から復活させるのを復帰など
完全に電源を切ることをシャットダウン

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。


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