/世界の歴史を見れば、差別の無かった国は無く、いじめの無かった組織は無い。脇が甘いと、とんでもない言いがかりをつけられ、とばっちりに巻き込まれる。せいぜい人に踊らされたり調子に乗ったりしないように気をつけたい。/

 現場が、これは危険だ、と報告を上げたのに、上司が事の重大さを理解せず、揉み消してしまう。それでいて、世間で大ごとになると、あいつが現場にいながら報告をしなかった、と、責任を押しつけられ、トカゲのしっぽ切り。不当だ、と怒ってみても、悪人の屁理屈と、だれからもまったく相手にされない。逆に、上司が改善を指示したのに、部下はそれを放置。それでやはり問題になったら、部下は上司のせいにして巻き添え。こんなことは、世の中にはよくあることだ。

 処分する本当の理由自体が、もともと表沙汰にはできないような不正であることも多い。ダビデ王は、部下の妻を寝取るために、その部下を敵陣に置き去りにして殺した。若い息子へ社長職を世襲するために、これまで会社のために誠実に働いてきた有能な幹部たちを強引に切り捨てることもある。なんにしても、すでに先に結論はあるのだ。クビにする、となったら、クビにする。そのために、クビにする理由をでっち上げる。


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