インタビュー:YUI「やりたくないことはやらないし、守りたいモノがある」
――アルバム「CAN’T BUY MY LOVE」のオープニング「How crazy」は、ギターケースをたたむシーンから始まる映画の様な、楽曲の持つ世界観が鮮明に脳裏に浮かんだのですが、歌詞に書かれている様に、自分が正しく理解されないと感じる出来事があったのでしょうか?
YUI:映画を経験したことによって、自分の知らない所で「YUIって、意外にこんな人だったよ…」と言われたのを知って、ちょっと不安になったので、こういう詞になりました。でも、ここでもう一つ言いたいのは「夢に純情じゃいられない」ということですね。――この曲に限らず、YUI さんの歌は一貫して、理想と現実の矛盾にもがき苦しみながらも前に進んで、聴く人を前向きな気持ちや笑顔にさせてくれると思います。ただ、自分も「尊敬できない大人」になっていやしないかと、改めて考えさせられましたね。
YUI:「自分も素敵な大人になりたいなぁ」という想いはありますけど、大人に対して悪い印象があるとかではなくて。――大人とか子供とではなく、人としての生き方や価値観ですね。
YUI:とても輝いた素敵な大人の人とかミュージシャンで活動されている方を見ると「すごく素敵だなぁ」と思うので、自分もそうなりたいと思いますね。――大人になっても変わりたくない部分と、変わりたいと思う部分はありますか?
YUI:変わりたくない部分は、「日々何かを忘れていないかな?」とか「何か感じなきゃいけないことは無いかな?」ということをすごく考えたりするんですけど、例えばストリートでやっている時に感じたこととか、そのもっと前に感じたこととかは忘れずに持っていたいものだし、それが原点だと思うので。原点を忘れてしまうのは良くないことだと思うので、日々葛藤することを忘れたくないなと思います。変わりたい部分は、ずっと音楽活動をされている方で、すごく楽しそうに音楽をやっている姿を見て、カッコイイと思ったりするので、自分もそういう風になっていきたいと思いますね。――一生、音楽を続けていきたいですか?
YUI:やれるならやっていきたいですね(笑)。――「RUIDO」は、1分に満たずあっという間に終わってしまいますが、何故こういう曲を入れようと思ったのですか?
YUI:この曲はKenjiさんという方が書いた曲で、サビの感じとかすごくかっこいいなぁと思って。元々はもうちょっと長かったんですけど、50秒にバッと切って。アレンジもラウドで派手な感じになったり、「やっちゃった!」って感じです(笑)。タイトルは「ノイズ」という意味で付けて、日々の日常を切り取った様な詞なんですけど。ライブハウスに行くのが大好きでよく行きますし、そこで音楽をやっている人を見るのがすごく刺激になって、「私も頑張ろう!」と思って。みんなと同じだな、ということを書きたかったんです。――普段の生活の中で、音楽からちょっと離れてリラックスする方法はありますか?
YUI:小説を読んだり。今は大槻ケンジさんの「リンダリンダラバーソウル」を読んでいるんですけど、本も結構ロックな感じですね(笑)。本から音楽が流れてきそうな。――本を選ぶ時はどんな基準で?
YUI:面白そうとか、誰かが「いいよ」と言っていたのも読みたいと思うし、ヴィレッジヴァンガードに置いてあるようなマニアックな本とかも結構好きで読みます(笑)。本はいっぱい読みたいですね。――マンガも読みますか?
YUI:マンガもすごくいっぱいあって、この間、本棚を買って一生懸命組み立ててたんですけど、入り切らなくて。結局、本棚を買ってもダメでしたね(笑)。