“激戦区”で3冠…巨人29歳が放つ存在感 昨年断トツ「10.9」も逃した初栄誉「ほかに誰が」
ゴールデン・グラブ賞の受賞選手は12日に発表
「第52回三井ゴールデン・グラブ賞」の受賞選手は12日に発表される。守備職人に贈られる名誉で、シーズン中から話題となっていたのはセ・リーグの二塁手部門。特に球界トップクラスの守備力を誇る巨人・吉川尚輝内野手に対しては「確定」「今年こそ」といった声があがっている。
吉川は今季、初のレギュラーシーズン全143試合に出場。打率.287、5本塁打、キャリアハイの46打点の成績を残し、チームの優勝に貢献した。打撃だけでなく守備ではわずか5失策。リーグトップの守備率.994だった。
ライバルとされている中日・田中幹也内野手は4失策も出場は103試合。阪神・中野拓夢内野手は8失策。ヤクルト・山田哲人内野手は102試合で5失策。2022年まで10年連続で同賞を受賞していた広島・菊池涼介内野手は7失策で守備率.989だった。
さらにセイバーメトリクスの観点からプロ野球の分析を行う株式会社DELTA のデータによると守備での貢献度を示すUZRは吉川がリーグトップの「6.5」。次いで田中の「3.3」、菊池の「1.2」となっている。
29歳の吉川は失策抑止による貢献ErrR「4.2」。打球処理による貢献RngR「3.2」もトップの守備力を誇っている。
昨季はUZRでリーグ断トツの「10.9」を残しながらも、優勝した阪神の中野が受賞していた。それだけにSNS上のファンは「獲れなかったら文句は言う」「えげつない守備範囲」「優勝しなくても確実」「鉄壁ですよ」「ほかに誰がいる」と期待を寄せている。どのような結果がでるか注目される。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)
データ提供:DELTA
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。