Intelが発表した「Core Ultra 200(Arrow Lake)シリーズ」のパフォーマンスが予想を下回ったため修正が約束される
Intelが発表したCPU「Core Ultra 200(開発コード名:Arrow Lake)シリーズ」の最初のラインナップは、コンテンツ作成性能は強力になったもののゲーム性能は大幅に後退したなどと評価されています。Intelのテクニカルマーケティング担当副社長兼GMのロバート・ハロック氏も「ローンチ当初のパフォーマンスはIntel自身の予想を下回るものだった」と話し、パフォーマンスを向上する修正を行うことを約束しました。
Exclusive: Intel Exec Promises Arrow Lake Fixes For Major Performance Gains
https://hothardware.com/news/exclusive-intel-promises-arrow-lake-fixes
Intel announces Arrow Lake fix coming within a month - Robert Hallock confirms poor gaming performance is due to optimization issues | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/pc-components/cpus/intel-announces-arrow-lake-fix-coming-within-a-month-robert-hallock-confirms-poor-gaming-performance-is-due-to-optimization-issues
海外メディアのHotHardwareと対談したハロック氏は、2024年10月下旬にローンチした「Core Ultra 200S」について「Intel自身の予想を下回るパフォーマンスだった」と指摘。そのため社内で大規模な対応を行い、原因を特定した上で、性能を大幅に引き上げるためのファームウェアアップデートの準備を実施していると話しました。
ハロック氏によると、性能が振るわなかったのは、BIOSとOSレベルの設定の特定の組み合わせに問題があり、パフォーマンスを妨げる問題が引き起こされたのが原因だそうです。この問題はIntelのパートナーのせいではなく、Intel自身に問題があったとのことで、ハロック氏は「Intelとパートナーとのコミュニケーションにミスがあり、CPUの性能を大幅に低下させる問題が発生した」と説明しています。
ハロック氏は「発売は計画通りにはいきませんでした。このことは我々全員にとって屈辱的な教訓であり、何が起こったのか真相を究明し、それを修正するために、社内でかなり大規模な対応が行われました」と述べましたが、どの程度の性能向上が図られるのか、アップデートが具体的にどのようなものなのかについては詳しく説明しませんでした。
なお、「Core Ultra 9 285K」というモデルレビューしたテクノロジー系メディアのXDA Developersは「消費電力は大幅に減って発熱も抑えられているが、遅延が大きい」と評価しています。
テクノロジー系メディアのTom's Hardwareによると、一部のレビュー記事ではArrow Lake製品についてレイテンシが180ナノ秒との結果が出ているそうですが、これは事前の70〜80ナノ秒という予想よりも2倍以上悪い値です。ところが、このことについて尋ねられたハロック氏は「Arrow Lakeに見られるゲーム性能の低下はレイテンシとは関係ない」と指摘し、Intelとレビュワーのテスト結果は大きく懸け離れていると述べました。
Tom's Hardwareの質問に答えたハロック氏は、遅くとも2024年12月初旬までにいくつかのアップデートを実施するとの考えを示しました。