11月11日!センターバックなのに背番号「11番」を着用した世界レベルの6名
本日は11月11日。早いもので2024年(令和6年)も残すところあとわずかとなった。
本場ヨーロッパのシーズンは始まってまだ3か月ほどだが、日本の2024シーズンは佳境を迎えており、J1リーグは残り2試合となっている。
今回は本職がセンターバックにもかかわらず、FWやサイドアタッカーが好む「背番号11」を付けて活躍したサッカー界のレジェンドたちをご紹介しよう。
シニシャ・ミハイロヴィッチ
セルビア・モンテネグロ代表(ユーゴスラヴィア時代を含む):
63試合10得点(1991-2003)
11番をつけたチーム:
セルビア・モンテネグロ代表、ラツィオ、サンプドリア、インテル(イタリア)
センターバックで11番と言えば、真っ先に思い出されるのはこのシニシャ・ミハイロヴィッチであろう。
ラツィオ最盛期に活躍したセルビア出身のスターであり、フリーキックのみでハットトリックを達成した伝説をもつサッカー史上に残る左足の名手だった。
日本では指導者としてミラン時代に本田圭佑、ボローニャ時代に冨安健洋を指揮したことでも知られる。
ただ2019年に白血病であることを公表。闘病しつつ現場に立ち続けていたが、2022年12月に53歳の若さで亡くなっている。
リカルド・カルヴァーリョ
ポルトガル代表:
89試合5得点(2003-2016)
11番をつけたチーム:
レアル・マドリー(スペイン)
頭脳的なカバーリングを武器にヨーロッパの第一線で活躍し続けた元ポルトガル代表のセンターバック。
同胞であるジョゼ・モウリーニョ監督からの信頼は厚く、ポルト、チェルシー、レアル・マドリーと国を跨いで3つのクラブで師弟関係にあった。
その彼は晩年だった2012-13シーズン、成長株のDFラファエル・ヴァランに2番を奪われ1シーズンだけ11番を背負っている。
森岡隆三
日本代表:
38試合0得点(1998-2003)
11番をつけたチーム:
清水エスパルス(日本)
ライン統率に優れ、当時のフィリップ・トルシエ監督が絶大な信頼を寄せた元日本代表のセンターバック。同タイプの宮本恒靖(現・日本サッカー協会会長)とはライバル関係にあった。
1994年に桐蔭学園から鹿島アントラーズでプロ入りしたが、出番を与えられず翌年夏には清水エスパルスへ。ここで11番と出会った。
当時はまだ固定番号制ではなかったため、年輩のベテラン選手が若い番号から選んでいく風潮があった。その結果、若手だった彼に残っていたのが最後の11番だった。
自身は特にこだわりはなかったようだが、清水では背番号が固定された1997シーズンから10年間に渡り11番を付けている。
ジョナタン・ゼビナ
フランス代表:
1試合0得点(2005)
11番をつけたチーム:
トゥールーズ(フランス)
セリエAで長く活躍した大型センターバック。ローマ時代には中田英寿らとプレーし、スクデットを獲得した。
潜在能力の高い選手でリリアン・テュラムの後継者として期待を集めた。ただ最高のプレーをしたかと思えば不用意なミスをする欠点があり、最後まで正当な評価を受けられなかった。
晩年には母国のトゥールーズでキャプテンを務め、2シーズン11番を背負ってプレーしている。
アレッサンドロ・コスタクルタ
イタリア代表:
59試合2得点(1991-1998)
11番をつけたチーム:
ミラン(イタリア)
ミラン黄金期といえばファンバステン、フリット、ライカールトのオランダ人トリオが有名であるが、彼らを後方から支えたのがバレージ、マルディーニ、そしてこのコスタクルタだ。
いぶし銀な守備のスペシャリストとして20年間にわたってロッソネロ(赤黒)に在籍。通算663試合出場はマルディーニ、バレージに次ぐ歴代3位の記録となっている。
背番号は5番の印象が強いが、セリエAが固定番号制となって2年目の1996-97シーズン、退団したドナドーニの後を受けて1年だけ11番を背負っている。
岩下敬輔
日本代表:
0試合0得点(2009)
11番をつけたチーム:
アビスパ福岡(日本)
岡田武史監督の日本代表に招集された経験を持つセンターバック(出場はなし)。
ガンバ大阪が三冠を達成した2014年の主力DFで潜在能力の高さは折り紙付きだったが、荒っぽいプレースタイルで物議を醸すこともあった。
そのガンバ大阪では8番を付けているが、これは「とりあえず大きな数字をつけたかった」という理由と、子供の頃に足が速く、漫画『8マン』の影響で「エイト」と呼ばれていたことに由来する。
ただ本当に付けたかったのは11番。自身がデビューした清水エスパルス時代にお世話になった先輩・森岡隆三への「勝手な憧れ」からだそうだ。
人気の11番はなかなか空きがなくそのチャンスには恵まれなかったが、アビスパ福岡に在籍した2018年に念願叶って11番を着用している。
なお、センターバックではないがポルトガル代表GKルイ・パトリシオは、ウォルヴァーハンプトン時代にゴールキーパーながら11番を着用している。