「ありがとう。よく頑張ったね」 出場当日決断、肋骨負傷に耐え…“あずしん”が氷上で交わした感謝の言葉【フィギュアNHK杯】
GPシリーズ第4戦・NHK杯
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦・NHK杯は8日、東京・代々木第一体育館でアイスダンスのリズムダンス(RD)が行われた。「あずしん」こと田中梓沙、西山真瑚組(オリエンタルバイオ)は、59.15点の10位。田中は肋骨を負傷する中で懸命の演技となった。
大会のトップバッターとして登場したあずしん。日の丸が揺れる客席に感激しながら滑り切った。ポップな曲調に合わせて、明るい表情で演技。息の合ったツイズルには大きな拍手が送られた。
19歳の田中は肋骨を負傷した状態で、前日練習で氷に乗ったのが1週半ぶりのことだった。この日の出場も最終的には当日決定。無事にフィニッシュを決めると拍手を浴び、ハグで互いに労いあった。
「よく滑り切れたなということと、梓沙ちゃんが怪我の中で出場するという決断をしてくれたこと、無事に滑り切れたことが凄く嬉しかった」。22歳の西山は喝采を浴びたリンクで、痛みに耐えた田中に「ありがとう。よく頑張ったね」と背中に手を添えて感謝を伝えた。
昨年5月の結成から2季目のシーズン。昨季は全日本選手権2位で、四大陸選手権にも出場した。これがGPシリーズデビュー。相方の負傷中、西山は一人で氷上練習を繰り返した。田中は「自分たちで出ると判断したので、自信を持って、怪我なく終えられるように頑張った。(痛みは)付き合いながらになると思っていた」と自身の状態にも触れた。
明日のフリーダンスに向け、西山は「まずは公式練習、本番とタスクをチェックして、最終的に今日のように笑顔で無事に滑り切れたら」と話した。
(THE ANSWER編集部)