この記事をまとめると

警察や消防にはクルマだけではなくバイクも配備されている

警察では「黒バイ」や「青バイ」が地域によって配備されている

■消防では災害時に活躍する「赤バイ」の配備が進んでいる

なんと白バイ以外も存在していた

 警察車両をはじめとする緊急車両には、クルマのほかにバイクもあります。よく見かけるバイク警察車両として知られるのは白バイですが、その他にも「黒バイ」や「青バイ」などがあることをご存知でしょうか。今回は、白バイ以外のバイクを3つ紹介します。

暴走族の取り締まりを行う「黒バイ」

 和歌山県警には、黒色のボディが特徴の「黒バイ(黒豹隊)」が配備されています。この黒バイは、暴走族対策本部のバイク部隊で、夜間の暴走族を取り締まるための車両です。

 夜間の取り締まりで警察車両と気づかれないようにするために、ボディだけでなく装備されるボックスや着用している服やヘルメットも黒となっています。

 闇に紛れて取り締まるために細かな部分までブラックに統一された警察車両が黒バイなのです。

ひったくりなどの街頭犯罪を取り締まる「青バイ」

 大阪府警には、鮮やかなブルーが特徴の「青バイ(大阪ブルースカイ隊)」が配備されています。この青バイは、ひったくりや車上荒らしなどの街頭犯罪の予防検挙活動を行う部隊です。

 青バイは、ボディやボックスがブルーカラーとなっておりボックスに「SKY BLUE」と書かれているのが特徴。なお、ヘルメットは白バイと同じ白となっています。

災害時に使われる「赤バイ」

 災害時に被災状況を確認したり情報収集したりするときに使われるのが赤いボディが特徴の「赤バイ」です。この赤バイは、災害時に使用されるバイクであるため、オフロードバイクがベースとなっています。

 赤バイは一度姿を消したこともありますが、自然災害の影響により必要性が見直されて復活し、近年ではその機動性の高さから災害時の初動に役立つとして改めて配備が進んでいるバイクです。

警察車両は白黒以外でもOK

緊急車両の色は法律で定められている

 緊急車両のカラーは、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示に明記されています。

 第75条「緊急自動車」

 緊急自動車の車体の塗色は、消防自動車にあっては朱色とし、その他の緊急自動車にあっては白色とする。

 ただし、警察自動車、検察庁において犯罪捜査のために使用する自動車又は防衛省用自動車であって緊急の出動の用に供するもの、刑務所その他の矯正施設において緊急警備のため使用する自動車、入国者収容所又は地方入国管理局において容疑者の収容又は被収容者の警備のため使用する自動車、救急自動車のうち重度の傷病者でその居宅において療養しているものについていつでも必要な往診をすることができる体制を確保している医療機関が当該傷病者について必要な緊急の往診を行う医師を当該傷病者の居宅にまで輸送するために使用する自動車、公共用応急作業自動車、海上保安庁用自動車であって緊急自動車として取り扱われる自動車及び不法に開設された無線局の探査のため総務省において使用する自動車にあっては、この限りでない。

 上記のように明記されているため、消防関係は朱色、そのほかの緊急自動車は白が基本となるものの、そのほかのカラーでも問題ないということになります。

バイクならではの機動性を活かして

 クルマでは進むことができない場所や進入できない場所に立ち入ることができるバイクならではの機動性の高さは、取り締まりや災害時に役立ちます。また、「白バイだけは逃げられない」と聞くこともあることから、バイクの機動性は非常に高く、検挙率も高いといえるでしょう。

 さまざまなバイクに取り締まられないようにするためにも、日頃からルールを守って運転しましょう。