新大関・大の里、師匠の元横綱・稀勢の里を相手に7分間のぶつかり稽古「場所前に胸を出してもらえるのはありがたい」
大相撲の新大関・大の里(二所ノ関)が30日、九州場所(11月10日初日・福岡国際センター)へ向けて本格的に相撲を取る稽古を再開した。福岡市内の部屋で行われた朝稽古に参加。十両・白熊(二所ノ関)らを相手に計12番を取り、その後は師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の胸を借りてのぶつかり稽古を行った。
師匠とのぶつかり稽古は約7分間にも及んだ。大の里の息はあがり、何度も押しては土俵上で転がされたが、最後まで食らいついた。全身泥だけになった新大関は「場所前に胸を出してもらえるのはありがたい。体力が落ちているので、初日に向けて稽古を積んで頑張りたい」と振り返った。
2度目の優勝を果たした秋場所前には師匠との三番稽古も行い、成長のきっかけとした。その時以来、元横綱と肌合わせ「親方を全然押せていなかったので、まだまだ。まだ時間はあるので、しっかりやって、初日に向けて頑張りたいと思う」と気を引き締めた。
1日から行われた秋巡業に初日から同行していたが、「アデノウイルス感染症」で17日から途中離脱。状態が懸念されるが、約2週間ぶりに相撲を取る稽古も再開した。「体は完全復活している。あとはなまった体を戻して仕上げていくだけ。しっかり自分を追い込んで頑張りたい」と力強く語った。(大西 健太)