阪神ドラフト1位に指名された井原

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 阪神からドラフト1位指名を受けた伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が26日、決め球として“村上フォーク”の習得を目指す考えを明かした。

 プロへの扉が開かれても浮かれることはない。伊原の視線はさらなる進化へと向けられていた。

 「何か一つ、完璧に三振が取れるようなボールを習得することが大事」

 三振に特別なこだわりがあるわけではない。一方で「ここという時に取れるか取れないかで試合も変わってくる」と三振の必要性を強調した。

 「三振が取れるボール」として伊原が挙げたのが「フォーク」だった。従来の持ち球でもあるが、プロでも通用する“ウイニングショット”に磨き上げるつもりだ。

 理想とするのは、智弁学園の2学年先輩でもある村上のフォークだという。「真っすぐの軌道からスッと沈むので、バッターがワンバウンドでも振ってしまう」と分析した。村上は昨季137奪三振(リーグ4位)、今季も130奪三振(同4位タイ)を記録。要所で投じるフォークに打者のバットが空を切る。そんな光景が伊原の脳裏にも焼き付いている。

 もちろん直球あってのフォークだと理解している。「真っすぐが良くないとバッターは振らない」。投球の軸となる直球は最速149キロだが「150キロは超えたい」と現状に満足することはない。即戦力の期待を一身に背負う左腕は、貪欲に成長を求めている。