プメレレ・カフに僅差で敗れ、ファンに謝罪する田中恒成

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 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチで王者の田中恒成(畑中)は挑戦者の同級6位プメレレ・カフ(南アフリカ)に1―2の判定で敗れ、初防衛に失敗した。

 田中は自慢のスピードを生かして前に出て、積極的にジャブを繰り出していったが、巧みに打ち終わりを狙うカフを攻めあぐねた。そして5ラウンド(R)には右アッパーの打ち終わりに強烈な右ストレートを浴びてダウンを喫する。

 だが、粘りを見せてその後は接近戦に持ち込んで反撃。最終12Rには連打を浴びせてカフがたまらずクリンチで逃げる場面をつくり、終了間際には猛攻を仕掛けたが仕留めきれず。3者とも1点の最小差で涙を飲んだ。

 記者会見での田中は意気消沈。「こういう負け方は初めての経験。とても悔しいです」と声を振り絞るように戦いを振り返った。4団体統一を目指していたが、大きく遠のく1敗を喫し、今後について問われると「考えられないです」と具体的には語らず。「ボクシングをするにしても何にしても前を向いてやるだけなんで」と自分に言い聞かせるように話した。