Xiaomi 14T Pro

シャオミ・ジャパンは10日、ハイエンドスマートフォン「Xiaomi 14Tシリーズ」の発表会を都内で開催した。ここでは実機の写真などをお伝えする。

既報の通り、Xiaomi 14Tシリーズはライカと共同開発したトリプルカメラを搭載する端末。上位モデルの「Xiaomi 14T Pro」と下位モデルの「Xiaomi 14T」を用意する。

挨拶したシャオミ・ジャパンの大沼彰社長は、「日本のユーザーにとって、ヒーローパートナーと呼べるスマホとは何かの答えがXiaomi 14Tシリーズ。ハイエンドスマホを購入しやすくした」と紹介

Xiaomi 14T ProとXiaomi 14Tの比較。センサー、プロセッサー、冷却システムなどが異なっている。

OSはいずれもAndroid 14をベースとした「Xiaomi HyperOS」を採用している。

Xiaomi 14T Pro

Xiaomi 14T Proは国内MNOではソフトバンクのみの扱いで、2014年11月下旬以降に発売される。価格は今後ソフトバンクから発表となる。また、オープンマーケット版はストレージ256GBが109,800円、512GBが119,800円で、従来モデルから据え置きの価格となっている。

Xiaomi 14T Proはチタングレー、チタンブラック、チタンブルーの3色展開。背面はエッジに曲線があるタイプで持ったときの馴染みも良い。

Xiaomi 14T Pro。左からチタングレー、チタンブラック、チタンブルー

カメラ部分は4眼のように見えるが、3眼で1つはライトになっている。この部分にライカのロゴと同社のレンズ名称「VARIO-SUMMILUX」の名称が入る。レンズの明るさは最も明るいメインレンズでF1.6となっている。

チタングレー

カメラ部分

こちらはチタンブラック。マットな仕上げで精悍な印象

従来モデルに比べて光の取り込みが3割以上増えている

センサーサイズはXiaomi 14Tよりも大きな1/1.31型を採用

レンズの仕様

カメラ部分は2段階に盛り上がった形状になっている

下部の側面

電源ボタンには斜めのウェーブをデザインし、触感でわかりやすくしている

カメラアプリは動画や写真など撮りたいものに合わせてスライドメニューで選び撮影する。「写真」では0.6倍~5倍のズームを選べるほか、露出補正も可能。

「写真」の画面

またシャッター速度や感度、色温度などをマニュアルで設定できる「プロ」のメニューも搭載。半円状のスケールをスライドさせて数値を設定する。

「プロ」の画面

「プロ」でシャッター速度を調整しているところ

「ポートレート」メニューでは選択した画角に応じてボケを作り出す仕組みとなっている。こうした機能もライカとの協業によって実現しているものだ。

「ポートレート」の画面。画角がmm単位で表示されるのでレンズを交換するようなイメージで使える

動画機能では4K、10bit、Log、HLGといった設定にも対応している。カメラアプリでは通常の「動画」メニューのほかに、映画のような横長画面で撮れる「映画」メニューも用意されている。

「映画」の画面

ライカの名前の付いたフィルターも利用できる

スローモーションやタイムラプスなど様々な撮影機能も搭載している

撮影設定の画面

ディスプレイは6.7型有機ELで、ベゼルも薄型になっている。リフレッシュレートは144Hz。

トークセッションで登壇した写真家の保井崇志さんはXiaomi 14T Proについて、「ライカのM11を使っていますが、高いカメラなので特に海外ではレンズの交換をあまりしたくない。その時に補いきれない焦点距離で撮ることができる。色の再現性もすごくライカに近づいているという実感を持った」と印象を話した。

写真家の保井崇志さん(左)。「これ(Xiaomi 14T Pro)がメインでも全然ストリートを撮れるなと感じました」と評した。

処理性能も格段に向上

撮影のルックとして「LEICA VIBRANT」と「LEICA AUTHENTIC」が用意される。前者は一般的な撮影に向く鮮やかなモード。後者はクラシックでアイコニックなスタイルという。

LEICA VIBRANTとLEICA AUTHENTIC

ポートレートモードには通常撮影向けの「LEICA PORTRAIT」と、深みのあるディテールや自然なボケ効果を強化した「MASTER PORTRAIT」モードが用意されている。

LEICA PORTRAIT

MASTER PORTRAIT

CPU、GPUとも従来機より大幅に性能が向上し、写真撮影ではワンショットでRAWデータ8枚を処理して出力する

AI処理性能は従来比2倍という

写らなかった周囲をAIで生成することもできる

AIポートレート機能では上半身の写真を登録することで、その人の様々なシーンを生成可能

Xiaomi 14T Proは約19分で1~100%という充電速度を実現

バッテリー寿命も延びた

Xiaomi 14T Proは新しい冷却機構を採用している

暗所撮影を試す

発表会ではXiaomi 14T Proの撮影体験イベントも行われた。ほぼ日が落ちてからの撮影で、暗いシーンでの実力を試せる趣向だ。

撮影体験の様子。いずれのシーンも特別な照明は当てていない

撮影中の画面。暗いシーンでも顔認識が機能していた

ポートレートモードの35mmで撮影。人物も鮮明なのに加えて、玉ボケを含む自然なボケ味になっていた

同じシーンでライカのモノクロフィルター(ハイコントラスト)を使った。露出はオートだが、ちょうど良い雰囲気になっている

ポートレートモードの60mmで撮影。この場所はモデルにほとんど光が当たっていない状況で感度がかなり上がっているが、華やかな写りになった

ガラス越しのモデルを写真モードの120mmで撮影。暗い上に写り込みも多いなか、顔にピントを合わせることができた

15mm(0.6倍)の広角レンズで建物を撮影。これもオートモードだが明るさも問題無く写せた

上のサンプルのように写真下にライカロゴ付きのウォーターマークを入れることができる。日時や撮影情報、位置データを振り返られるものだ。

Xiaomi 14T

Xiaomi 14Tは12月中旬以降の発売となる。取り扱いはauとUQ mobile。価格は今後発表される。

メインカメラの画素数はXiaomi 14T Proと同じ約5,000万画素だが、センサーサイズは少し小さく1/1.56型となっている。

また充電速度は1~100%が約50分となるほか、ストレージは256GBのみ用意される。

Xiaomi 14T。左からレモングリーン、チタンブルー、チタングレー

チタンブルー

カメラ部分。こちらもライカ銘だが、最も明るいレンズがF1.7となる

レモングリーンは環境に配慮したというヴィーガンレザーを採用し、ほかと異なるテクスチャになっている